リンツ発 〓 リンツ・ブルックナー管弦楽団の首席客演指揮者にリトアニア出身の若手女流指揮者ギールデ・シュレカイテ

2021/03/20
【最終更新日】2021/06/21

オーストリアのリンツ・ブルックナー管弦楽団(Bruckner Orchester Linz)が首席客演指揮者にリトアニア出身の若手女流指揮者のギールデ・シュレカイテ(Giedrė Šlekytė)を迎えると発表した。ブルーノ・ヴァイルの後任で、任期は2021/2022シーズンから。

シュレカイテはリトアニアの首都ビリニュス生まれの30歳。リトアニアで学んだ後、オーストリアのグラーツ国立音楽大学、ドイツ・ライプチヒのフェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ音楽演劇大学、チューリッヒ芸術大学で学んだ。

2015年にザルツブルク音楽祭期間中に行われている「ネスレ&ザルツブルク音楽祭青年指揮者コンクール」、デンマーク・コペンハーゲンで行われている「ニコライ・マルコ国際指揮者コンクール」で入賞。2016/2017シーズンからドイツのクラゲンフルト州立劇場の第1指揮者を務め、各地のオーケストラへ客演を続けている。

リンツは作曲家のアントン・ブルックナーゆかりの街。ブルックナーはリンツ市内にある旧大聖堂のオルガン奏者として音楽家としてのキャリアを本格的にスタートさせ、亡くなって郊外にある聖フローリアン修道院のパイプ・オルガンの下に埋葬されている。

作曲家の生誕150周年だった1974年に開館したホールも「ブルックナー・ハウス」と名付けられており、毎年9月半ばから10月半ばにかけてリンツ・ブルックナー音楽祭が行われている。リンツ・ブルックナー管弦楽団はそのレジデントオーケストラ。

前身は1803年に設立されたリンツ州立劇場管弦楽団。作曲家の名が付いたのはナチス政権時代で、戦後は州立劇場管弦楽団に戻り、1967年にまた名称が変更されたが、並行して州立劇場の公演も手掛けている。2017年からはマーカス・ポシュナーが音楽監督。

写真:Giedrė Šlekytė.com


    もっと詳しく ▷

    音楽祭プロフィールはこちら ▷


関連記事

  1. アトランタ発 〓 ナタリー・シュトゥッツマンがアトランタ響の音楽監督に

  2. ローマ発 〓 パッパーノの後任にガッティが急浮上、サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団

  3. 訃報 〓 デール・クレヴェンジャー(81)米国のホルン奏者

  4. パリ発 〓 フランスの夏の音楽祭も相次いで中止を発表

  5. ケムニッツ発 〓 ギレルモ・ガルシア・カルヴォが市立劇場との契約を延長

  6. ブリュッセル発 〓 大野和士がブリュッセル・フィルの次期音楽監督に

  7. サンクト=ペテルブルク発 〓 ユーリ・テミルカーノフがサンクト=ペテルブルク・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を辞任

  8. モスクワ発 〓 ヴァイオリニストのアナスタシア・チェボタリョーワが逮捕 !?

  9. ベルリン発 〓 ドイツ・オーケストラ界の“冬の時代”は終了?

  10. ウィーン発 〓 指揮者のティーレマンが国立歌劇場の名誉団員に

  11. デュッセルドルフ発 〓 アダム・フィッシャーが首席指揮者を務めるデュッセルドルフ響との契約を延長

  12. ロサンゼルス発 〓 ジェームズ・コンロンがロサンゼルス・オペラの音楽監督を退任、契約が終わる2025/2026シーズンをもって

  13. ロンドン発 〓 ヴィットリオ・グリゴーロ降板の裏にセクハラ

  14. アムステルダム発 〓 オランダ政府がロックダウンを延長、2022年1月14日まで

  15. ウィーン発 〓 フォルクスオーパーの次期音楽監督に指揮者のオメール・メイア・ヴェルバー

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。