世界の優れた芸術家を顕彰する「高松宮殿下記念世界文化賞」が12日、第34回の受賞者を発表した。5部門の受賞者は、絵画部門がヴィヤ・セルミンス(84、米国)、彫刻部門がオラファー・エリアソン(56、アイスランド/デンマーク)、建築部門がディエベド・フランシス・ケレ(58、ブルキナファソ/ドイツ)、音楽部門がウィントン・マルサリス(61、米国)、演劇・映像部門がロバート・ウィルソン(81、米国)の5氏。
「高松宮殿下記念世界文化賞」は1988年(昭和63年)、日本美術協会が設立100周年を記念して創設した賞。前総裁の高松宮殿下の「世界の文化芸術の普及向上に広く寄与したい」という遺志を継いだもの。受賞者には金メダルと賞金1500万円が贈られる。
音楽部門のマルサリスはジャズとクラシックで新境地を開拓してきたトップ・トランペッター。ニューオーリンズの音楽一家に育ち、自らバンドを率い、作曲家としても活躍。1983年にグラミー賞のジャズ部門とクラシック部門を同時受賞。1997年にはジャズ・ミュージシャンとして初めてピューリッツァー賞の音楽部門を受賞した。
一方、演劇・映像部門のウィルソンはテキサス州生まれ。前衛的な作風で知られる演出家で、1968年に実験的パフォーマンス集団を創立。1976年の前衛オペラ《浜辺のアインシュタイン》で国際的な評価を確立。欧米の著名な歌劇場で数々のオペラの演出を手掛けてきた。2005年の「愛・地球博=愛知万博」では野外イベントの総合演出を務めている。
写真: The Japan Art Association / The Sankei Shimbun
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東京発 〓 第34回「高松宮殿下記念世界文化賞」の音楽部門に米国のトランペッター、ウィントン・マルサリス
2023/09/13
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