ベルリンの主要な劇場、コンサートホールの総監督、オーケストラの音楽監督たちが26日、ドイツ連邦政府のメルケル首相、ベルリン市のミュラー市長に対し、文化施設の早期開場を求める公開書簡を送った。
書簡は20人の署名を集めており、ダニエル・バレンボイムやクリストフ・エッシェンバッハ、ウラディーミル・ユロフスキやドナルド・ラニクルズら劇場、オーケストラの音楽監督を務める指揮者が名を連ね、バリー・コスキーら歌劇場、ホールの総監督のほとんどが加わっている。
ドイツは昨年秋からの感染拡大に伴い、昨年2020年11月2日からロックダウンを実施。延長が繰り返され、3月7日まで継続されている。延長を重ねる中で規制も厳格化。自宅への訪問者は1人まで、半径15キロ以上の移動は原則禁止、布マスクではなく医療用マスクの着用が義務付されている。
劇場の中ではコーミッシェ・オーパーが先週、5月1日までの公演のキャンセルを発表した。ただ、ドイツの劇場で4月4日のイースターから先のキャンセルを決めたのはコーミッシェ・オーパーだけ。他の劇場は3月末までの公演をキャンセルして再開場を待っている。
公開書簡は連邦議会上院の文化部会に属するレーデラー議員、経済部会に属するポップ議員にも送られており、要旨は以下の通り。
……………………………………………………………………………………………
3月3日の対策会議に先立ち、以下のアピールをお届けします。
文化への空間を与えてください。芸術的自由に対する基本的権利は緊急に必要とされています。感染過程の研究が劇場やコンサートホールの観客にとって正しい方向性を出しています。私たちが管理する機関は、言わずもがなですが、現場サイドとの強調を得て、できるだけ早く再開されるよう要求します。
私たちが管理する文化および教育施設は、私たちの聴衆、ベルリンの学童、ベルリン市民が安全な衛生状態の中、リスクを最小限に抑えて訪問できるようにします。ベルリン工科大学、フラウン・ホーファー研究所、および連邦環境庁による対応する研究により、文化施設の衛生概念が公共空間での感染のリスクを最小限に抑えることが保証されていることが確認されています。
私たちの文化施設は、昨年の11月と12月にロックダウンの決定を受けて閉鎖を余儀なくされましたが、感染に目立った影響はありませんでした。 3月末で私たちの聴衆なしの状況は5ヶ月になります。今週月曜日に発表された文化とスポーツの復活のためのガイドラインで、20人の専門家によって十分に根拠のある概念が提示されました。
現在の感染状況を踏まえ、専門家との継続的な交流を図りながら、総合音楽監督・芸術監督として、以下のために闘います。
–芸術の公的受容の存続
–社会における芸術的議論の継続
–芸術と音楽の大都市としてのベルリンの復活
……………………………………………………………………………………………
We turn to you in advance of our renewed meeting on March 3rd with the following appeal:
Please give culture the space that the studies on the infection process legitimize for spectators in theaters and concert halls and that the basic right to artistic freedom makes urgently necessary. We demand that the institutions we manage be opened as soon as possible, and in any case in harmony with the retail sector.
Make it possible for our audience, the schoolchildren of Berlin and the citizens of Berlin to visit our cultural and educational facilities with a minimum of risk, regulated and controlled by safe hygiene.
Corresponding studies by the TU Berlin, the Fraunhofer Institute and the Federal Environment Agency have confirmed that the hygiene concepts of the cultural institutions guarantee the lowest risk of infection in public spaces.
Our cultural institutions had to close in November and December of last year with a “lockdown light” (and) with no noticeable effect on the infection. At the end of March, we will have gone five months without an audience. With the guidelines for the return of culture and sport published this Monday a well-founded concept developed by 20 experts has been presented.
As general music directors and artistic directors, taking into account the current infection situation and in continuous exchange with experts, we fight for
– the survival of public reception of art,
– the continuation of an artistic debate in society and
– a revival of Berlin as a metropolis of art and music.
写真:写真:Theater am Schiffbauerdamm / Moritz Haase
この記事へのコメントはありません。