訃報 〓 ヴォルフガング・ベッチャー(86)ドイツのチェロ奏者・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の元首席奏者

2021/02/26
【最終更新日】2023/02/06

チェリストのヴォルフガング・ベッチャー(Wolfgang Boettcher)が亡くなった。86歳だった。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(Berliner Philharmoniker)の首席奏者を長く務め、コンサート・マスターのトーマス・ブランディスと「ブランディス弦楽四重奏団」を結成。「ベルリン・フィル12人のチェリスト」の創設メンバーとしても活躍した。

ベルリン生まれで、1958年のミュンヘン国際音楽コンクールで2位を獲得、その年、ベルリン・フィルに入団。1963年から1976年の退団まで首席奏者を務めた。1976年からはベルリン芸術大学の教授に就任、後進の指導に当たり、ベルリン・フィルのチェロ奏者の半分が門下生といわれる。

若手音楽家の指導については、ドイツ北部バート=キッシンゲンを中心に行われている夏の音楽祭「キッシンゲンの夏」の芸術監督、バーデン=バーデンの「カール=フレッシュ・アカデミー」の教授を務めている。1988年からバイエルン美術アカデミーの会員。晩年までピアノのウルスラとヴァイオリンのマリアンヌという2人の姉妹と演奏を続けていた。

写真:YouTube





関連記事

  1. フィレンツェ発 〓 フィレンツェ5月音楽祭の新しい音楽監督にダニエレ・ガッティ

  2. アムステルダム発 〓 ロイヤル・コンセルトヘボウ管がハイティンクの追悼コンサート

  3. ブカレスト発 〓 国立歌劇場が新シーズンの開幕を延期、新型コロナウイルスの感染急拡大で

  4. モスクワ発 〓 ボリショイ劇場の総支配人らモスクワの芸術家がプーチン大統領に「ウクライナでの特殊作戦」停止を求める請願書を提出

  5. ウィーン発 〓 来年の「ニューイヤー・コンサート」は史上初の無観客で

  6. ベルリン発 〓 ドナルド・ラニクルスがベルリン・ドイツ・オペラの音楽総監督退任へ

  7. ニューヨーク発 〓 テノール歌手のステファン・グールドが胆管がんとの闘病を告白

  8. パレルモ発 〓 ムーティが50年ぶりにマッシモ劇場管弦楽団の指揮台に

  9. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルが空席の首席ホルン奏者に中国の24歳、ユン・ゼンを採用

  10. ミラノ発 〓 スカラ座のトップ、当初の予定通りこの9月でオルトンビーナに交代

  11. バンプトン・クラシカル・オペラ 〓 2021年はグルックの《ラ・コロナ》と《パリスとヘレネー》を上演

  12. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場がラインナップ発表、“Nightly Met Opera Streams”の第53週

  13. 訃報 〓 アレクサンダー・トラーゼ(69)ジョージア出身のピアニスト

  14. ケルン発 〓 アンドレス・オロスコ=エストラーダがケルンの音楽総監督に、グザヴィエ・ロトの後任

  15. ベルリン発 〓 ドイツ・オペラが新シーズン、2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。