ウィーン発 〓 来年の「ニューイヤー・コンサート」は史上初の無観客で

2020/12/05

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(Wiener Philharmoniker)の来年の「ニューイヤー・コンサート」が無観客で行われることが発表された。オーストリア政府の新しい新型コロナウイルス対策が1月6日まで実施されることが決まったことを受けて。1939年の創設以来、無観客で開催されるのは初めて。

ウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」は毎年元旦、彼らが本拠地にしている楽友協会大ホールで行っている恒例行事。シュトラウス一家のワルツやポルカを演奏する“音楽の都からの音楽の年賀状”で、演奏は90カ国以上に中継され、全世界で1億人を超える人たちが新年気分を味わっているとされる。

2021年の指揮者は、1993年、1997年、2000年、2004年、2018年に次いで3年ぶり6回目となるリッカルド・ムーティ。プログラムは以下の通りで、カレル・コムザーク、カール・ツェラー、カール・ミレッカーの作品はコンサート初登場。


フランツ・フォン スッペ:喜歌劇《ファティニッツァ》から行進曲
ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ《音波》 op. 148
ヨハン・シュトラウス2世:ニコ・ポルカ op. 228
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル《憂いもなく》 op. 271
カール・ツェラー:ワルツ《坑夫ランプ》
カール・ミレッカー:ギャロップ《贅沢三昧》
<休憩>
フランツ・フォン スッペ:歌劇《詩人と農夫》序曲
カレル・コムザーク:円舞曲《バーデン娘》 op. 257
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・フランセーズ《マルゲリータ》 op. 244
ヨハン・シュトラウス1世:《ヴェネツィア人のギャロップ》 op. 74
ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ《春の声》 op. 410
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ・フランセーズ《クラップフェンの森で》 op. 336
ヨハン・シュトラウス2世:《新しいメロディによるカドリーユ》 op. 254
ヨハン・シュトラウス2世:皇帝円舞曲 op. 437
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ・シュネル《恋と踊りに熱中》 op. 393


写真:Wiener Philharmoniker

関連記事

  1. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が5月のスペイン・ツアーをキャンセル

  2. ザルツブルク発 〓 夏の音楽祭はプログラムを組み直して開催を模索

  3. 訃報 〓 コルネリウ・ムルグ(73)ルーマニアのテノール歌手

  4. ミュンヘン発 〓 ソプラノのニーナ・シュテンメにバイエルン州から「宮廷歌手」の称号

  5. サンフランシスコ発 〓 サンフランシスコ・オペラの次期音楽監督にキム・ウンソン

  6. 訃報 〓 ディミトリー・スミルノフ(71)旧ソ連出身の作曲家

  7. ロンドン発 〓 新型コロナウイルス感染のアンネ=ゾフィー・ムターがネット上でカルテット演奏

  8. キール発 〓 市立劇場の次期音楽総監督にガブリエル・フェルツ

  9. パレルモ発 〓 マッシモ劇場が新制作の《エルナーニ》をライブ・ストリーミング

  10. ニューヨーク発 〓 ブロムシュテットがニューヨーク・フィルの指揮をキャンセル、そのコンサートでヴァイオリンのヒラリー・ハーンが現場復帰

  11. 訃報 〓 ジュリアン・ブリーム(87)イギリスのギタリスト

  12. ニューヨーク発 〓 指揮者のマイケル・ティルソン・トーマスが11月に現場復帰

  13. マルメ発 〓 マーティン・ブラビンズがスウェーデンのマルメ響の首席指揮者に

  14. ローマ発 〓 イヴァン・フィッシャーがEUユース管の首席指揮者に

  15. ベルリン発 〓 ドイツのオペラ雑誌「オペルンヴェルト」が「オブ・ザ・イヤー2024」

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。