訃報 〓 ジュリアン・ブリーム(87)イギリスのギタリスト

2020/08/14
【最終更新日】2023/02/06

イギリスのギタリスト、ジュリアン・ブリーム (Julian Bream) が14日、イングランド南西部のウィルトシャーの自宅で亡くなった。87歳だった。20世紀を代表するギタリストの一人で、ルネサンス以前の音楽の演奏ではパイオニア的な存在。

ロンドン南部の生まれで、父親とボリス・ベレットからギターを学んでロンドンの王立音楽院に進んだが、ギター専攻がなかったことから、チェロとピアノを学んだ。同時に独学でリュートの奏法を習得した。

1947年にスペインの巨匠ギタリスト、アンドレス・セゴビアに師事。1950年に10代でデビューした後、兵役に就いたが、演奏活動を再開させると、瞬く間に頭角をあらわし、30代に入る頃には時代をリードするギタリストと目されるまでになった。1959年には「ジュリアン・ブリーム・コンソート」を結成した。

スペインのアーティストが多かった時代に、普遍的な音楽性をギター演奏に持ち込み、端正な表現を重視。ソロの演奏だけでなく、ジョン・ウィリアムズとの演奏は20世紀を代表するギター・デュオと評され、テノール歌手のピーター・ピアース、チェンバリストのジョージ・マルコムらジャンルを超えた共演でも知られる。

交通事故の後遺症もあり、1990年代後半から徐々に技術が衰えて2000年には引退した。音楽界における長年の貢献に対して、イギリスではOBE(大英帝国勲章勲士賞)に叙されている他、ヴィラ=ロボス・ゴールドメダルなど、受章多数。

写真:Michael Putland





関連記事

  1. ウィーン発 〓 国立歌劇場が2月第3週のストリーミング配信のラインナップを発表、新制作の《カルメン》も

  2. ルツェルン発 〓 夏の音楽祭の中止決まる

  3. コペンハーゲン発 〓 デンマークも劇場閉鎖

  4. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が2019/2020シーズンの残りの公演をすべてキャンセル

  5. ロンドン発 〓 2025年の「最も忙しい指揮者」はヤニック・ネゼ=セガン

  6. 訃報 〓 カルロ・フランチ(91)イタリアの指揮者

  7. ペルミ発 〓 クルレンツィス&ムジカ・エテルナのベートーヴェン交響曲第1弾が登場

  8. エーテボリ発 〓 エーテボリ歌劇場が新シーズン、2022/2023シーズンの公演ラインナップを発表

  9. シドニー発 〓 オペラ・オーストラリアが夏の公演を断念、新型コロナウイルスの感染拡大で

  10. ベルゲン発 〓 ベルゲン・フィルの首席客演指揮者にマーク・エルダー

  11. ロンドン発 〓 英国政府が定例の新年叙勲者を発表、アントニオ・パッパーノらが叙勲

  12. ミラノ発 〓 スカラ座のコンサート、ハーディングの代役になんと、バレンボイム

  13. 訃報 〓 ジークフリート・クルツ(92)ドイツの指揮者

  14. バーデン=バーデン発 〓 ベルリン・フィルがバーデン=バーデン・イースター音楽祭との契約を延長

  15. ローマ発 〓 劇場の閉鎖など、イタリア全土で4月3日まで継続

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。