訃報 〓 ジュリアン・ブリーム, イギリスのギタリスト

2020/08/14

イギリスのギタリスト、ジュリアン・ブリーム (Julian Bream) が14日、イングランド南西部のウィルトシャーの自宅で亡くなった。87歳だった。20世紀を代表するギタリストの一人で、ルネサンス以前の音楽の演奏ではパイオニア的な存在。

ロンドン南部の生まれで、父親とボリス・ベレットからギターを学んでロンドンの王立音楽院に進んだが、ギター専攻がなかったことから、チェロとピアノを学んだ。同時に独学でリュートの奏法を習得した。

1947年にスペインの巨匠ギタリスト、アンドレス・セゴビアに師事。1950年に10代でデビューした後、兵役に就いたが、演奏活動を再開させると、瞬く間に頭角をあらわし、30代に入る頃には時代をリードするギタリストと目されるまでになった。1959年には「ジュリアン・ブリーム・コンソート」を結成した。

スペインのアーティストが多かった時代に、普遍的な音楽性をギター演奏に持ち込み、端正な表現を重視。ソロの演奏だけでなく、ジョン・ウィリアムズとの演奏は20世紀を代表するギター・デュオと評され、テノール歌手のピーター・ピアース、チェンバリストのジョージ・マルコムらジャンルを超えた共演でも知られる。

交通事故の後遺症もあり、1990年代後半から徐々に技術が衰えて2000年には引退した。音楽界における長年の貢献に対して、イギリスではOBE(大英帝国勲章勲士賞)に叙されている他、ヴィラ=ロボス・ゴールドメダルなど、受章多数。

写真:Michael Putland





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