ケルン発 〓 ケント・ナガノがコンチェルト・ケルンと《リング》四部作上演に挑戦

2020/01/06

指揮者のケント・ナガノ(Kent Nagano)と古楽アンサンブルのコンチェルト・ケルン(Concerto Köln)がワーグナーの楽劇《ニーベルングの指環》四部作上演に取り組むことになった。「ワーグナー・レサルテン」と名付けられたプロジェクトで、デュッセルドルフを州都とするノルトライン=ヴェストファーレン州政府が資金を提供。ケルン音楽大学、バイロイト大学の音楽劇場研究所、ハレ・ヴィッテンベルクのマルティン・ルター大学の音声科学研究所などが協力するという。

公演は2021年からスタート。会場はケルンのフィルハーモニーで、年に一作品ずつ、セミ・ステージ形式で上演していく。コンチェルト・ケルンは1985年に設立された古楽器アンサンブルで、メンバーは約20人。演奏には100人前後の演奏家が必要になるため、ケルン音楽舞踊大学の学生が公演に参加する。四部作全体が初演されたのは1876年の第1回「バイロイト音楽祭」で、今回の上演は、19世紀初頭の楽器とガット弦を使い、演奏ピッチは19世紀初頭の標準とされる435のチューニングで行うという。歌手陣は未定。

写真:ICE Classic / Wojciech Wandzel

関連記事

  1. デュッセルドルフ発 〓 シューマンの旧居を博物館に

  2. マグデブルク発 〓 市立劇場の音楽総監督にデンマークの若手クリスチャン・オーランド

  3. ハンブルク発 〓 ハンブルク交響楽団がマルタ・アルゲリッチとの公演をライブ配信

  4. モスクワ発 〓 フェドセーエフがチャイコフスキー記念大交響楽団の首席指揮者兼音楽監督を退任、後任に若手アルセンティ・トカチェンコ

  5. パリ発 〓 国立オペラにまたストライキの嵐、《オイディプス王》の公演はコンサート形式による上演に変更

  6. ロンドン発 〓 フェリックス・ミルデンベルガーが「ドナテッラ・フリック指揮者コンクール」で優勝

  7. リーズ発 〓 リーズ国際ピアノ・コンクールはカザフスタンのアリム・バイゼンバエフが優勝、小林海都が2位に

  8. ユトレヒト発 〓 第12回「フランツ・リスト国際ピアノ・コンクール」で日本の黒木雪音が優勝

  9. ナポリ発 〓 サン・カルロ劇場が2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表

  10. ミラノ発 〓 カウフマンがスカラ座の新シーズンの開幕を飾るヴェルディ《運命の力》を降板

  11. ソフィア発 〓 国立歌劇場で新シーズン開幕、創立130周年

  12. 東京発 〓 新国立劇場がオペラ部門の芸術監督を務める大野和士との契約を延長

  13. ミュンヘン発 〓 ミュンヘンに新ホール、バイエルン放送交響楽団の本拠地に

  14. ローマ発 〓 ボチェッリが新型コロナウイルス感染を明らかに

  15. ウィーン発 〓 国立歌劇場のボグダン・ロシュチッチ総監督が契約を延長

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。