ニューヨーク発 〓 映画『The Song of Names』、北米での公開始まる

2019/12/25
【最終更新日】2019/12/26

『海の上のピアニスト』のティム・ロス、『クローサー』のクライヴ・オーウェンが共演し、失踪したヴァイオリニストを主人公にした映画『The Song of Names』が25日から北米で公開された。カナダとハンガリーの合作映画で、原作は英国のクラシック音楽研究家兼作家のノーマン・レブレヒトによる同名小説。監督は『レッド・バイオリン』や『シルク』を手掛けたフランソワ・ジラール。

物語は1951年、ポーランド出身の天才バイオリニストとして話題を集めるドヴィドル・ラポポートがデビュー公演に姿を見せなかったことから始まる。親友で兄弟のように育ったマーティン・シモンズは劇場で大きなショックを受ける。その35年後、音楽コンクールの審査員を務めていた彼は、ドヴィドルを彷彿とさせる演奏と出会い、改めてその行方を探し始める。二人が出会った1930年代とマーティンがドヴィドルを探す1980年代を行き来しながら、二つの大陸を跨ぐ50年にわたる友情が描かれる。

音楽は『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズや『セブン』の作曲で知られるハワード・ショア。ヴァイオリンの演奏はレイ・チェン(Ray Chen)が担当した。チェンは1989年、台湾・台北の生まれ。幼くしてオーストラリア・ブリスベンに移住、4歳でヴァイオリンを始め、2004年から米国カーティス音楽院でアーロン・ローザンドに師事。2009年のエリザベート王妃国際音楽コンクールで優勝している。日本音楽財団所から貸与された1715年製ストラディバリウス「ヨアヒム」を使用している。

写真:Toronto Film Festival






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