米国のチェロ奏者ジョエル・クロスニック(Joel Krosnick)が亡くなった。84歳だった。ジュリアード弦楽四重奏団のメンバーを長く勤め、ジュリアード音楽院のチェロ部門のトップなどを歴任した。
コネチカット州ニューヘイブンの生まれ。母親はアマチュアのピアニスト、父はアマチュアのヴァイオリニストという家庭で育つ。ニューヨークのコロンビア大学で学び、1974年から2016年まで、42年の長きにわたりジュリアード弦楽四重奏団のメンバーとして活躍した。
弦楽四重奏団は1946年、ロバート・マンをリーダーとするジュリアード音楽院の4人の若手教授により結成され、クロスニックは3代目奏者。弦楽四重奏団の一員として、数多くのグラミー賞にノミネートされ、2度受賞している。
また、ピアニストのギルバート・カリッシュとは30年以上に渡って共演、ベートーヴェンのチェロ・ソナタ全曲と変奏曲、ブラームスのソナタを録音している。現代音楽の紹介にも情熱を注ぎ、ドナルド・マルティーノ、ラルフ・シェイピー、リチャード・ウェルニックなど、多くの新作の初演を手掛けた。
アイオワやマサチューセッツの大学でチェロや室内楽を教えた後、1974年にジュリアード音楽院の教授に就任、1994年からはチェロ部門のトップを務めていた。アスペンやマールボロ、タングルウッドなどの米国の音楽祭にも数多く参加している。
写真:The Juilliard School
訃報 〓 ジョエル・クロスニック(84)米国のチェロ奏者、ジュリアード弦楽四重奏団3代目奏者

2025/04/18
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