マドリッド発 〓 「オペラ・アワード」が2022年の年間賞を発表

2022/11/30

英国発の国際的なオペラ賞「Opera Awards=オペラ・アワード」の2022年の年間賞が決まった。表彰式が28日夜、スペインのテアトロ・レアルで行われたが、英国以外で開催されるのは初めて。

賞は2012年の創設で、2023年で第10回となる。英国の月刊誌「オペラ・マガジン」の編集主幹ジョン・アリソンが審査委員長を務め、欧米の音楽批評家たちが選考委員を務めている。

2023年の「オペラ・カンパニー」に選ばれたのは、ウクライナのオデッサとリヴィウの国立オペラ・バレエ。ロシアによる武力侵攻後も困難を乗り越えて活動を続けていることが評価されている。また、「生涯功労賞」が英国のメゾ・ソプラノ歌手、ジャネット・ベイカーに贈られた。

他の主要部門のノミネート、受賞者は以下の通り。



[指揮者]
 ● エドワード・ガードナー
 ● ウンソン・キム
 ● オクサーナ・リーニフ
 ● ヨアナ・マルヴィッツ
 ● カルロ・リッツィ
 ● ダニエレ・ルスティオーニ(受賞)

[演出家]
 ● ロゼッタ・クッキ
 ● シュテファン・ヘアハイム(受賞)
 ● トビアス・クラッツァー
 ● ジェームズ・ロビンソン
 ● サイモン・ストーン
 ● アデル・トマス

[ニュー・プロダクション]
 ● ブレゲンツ音楽祭:プッチーニ《蝶々夫人》
  =演出:アンドレアス・ホモキ
 ● イングリッシュ・ナショナル・オペラ:ポウル・ルーザス《人魚姫》
  =演出:アンニリース・ミスキモン
 ● エクス=アン=プロヴァンス音楽祭:モンテヴェルディ《ポッペアの戴冠》
  =演出:テッド・ハフマン
 ● グラインドボーン音楽祭:プーランク《人間の声》&《ティレジアスの乳房》
  =演出:クリストフ・ロイ(受賞)
 ● ブルノ国立歌劇場:マルティヌー《ギリシャの受難劇》
  =演出:イリ・ヘジュマン
 ● ザルツブルク音楽祭:プッチーニ《三部作》  
  =演出:クリストフ・ロイ

[女性歌手]
 ● スヴェトラーナ・アクセノワ
 ● ステファニー・ドゥストラック
 ● サビーヌ・ドゥヴィエル(受賞)
 ● フェデリカ・ロンバルディ
 ● アウシュリネ・ストゥンディーテ
 ● プリティ・イェンデ

[男性歌手]
 ● ベンジャミン・ベルンハイム
 ● アラン・クレイトン
 ● ステファン・ドゥグー(受賞)
 ● エネア・スカラ
 ● ラッセル・トーマス
 ● ゲオルク・ツェッペンフェルト

[フェスティバル]
 ● ドニゼッティ音楽祭
 ● ガーシントン・オペラ
 ● ジョルジュ・エネスク音楽祭
 ● ライプツィヒ・オペラ「ワーグナー22」
 ● サンタフェ・オペラ(受賞)
 ● サヴォンリンナ音楽祭

[オペラ全曲録音]
 ● ジェラルド・バリー《不思議の国のアリス》
  =アイリッシュ・ナショナル・オペラ/シグナム=CD
 ● ドビュッシー《ペレアスとメリザンド》
  =レ・シエクル/ハルモニア・ムンディ=CD
 ● ドボルザーク《ルサルカ》
  =テアトロ・レアル/Cメジャー=DVD
 ● オッフェンバック《月世界旅行》
  =モンペリエ国立管弦楽団/ブル・ゼーヌ=CD(受賞)
 ● ウェーバー《魔弾の射手》
  =フライブルク・バロックオーケストラ/ハルモニア・ムンディ=CD
 ● ザンドナーイ《フランチェスカ・ダ・リミニ》
  =ベルリン・ドイツ・オペラ/ナクソス=DVD

[再発見]
 ● ダラピッコラ《ウリッセ》=フランクフルト市立歌劇場(受賞)
 ● アンソニー・デイヴィス《X:マルコムXの生涯》=オデッセイ・オペラ
 ● ギロー&サン=サーンス&デュカス《フレデゴンド》=ドルトムント市立劇場
 ● ランゴー《反キリスト》=ベルリン・ドイツ・オペラ
 ● シュルホフ《炎》=プラハ国立劇場
 ● スマイス《ザ・レッカーズ》=グラインドボーン音楽祭

写真:Opera Awards


  もっと詳しく ▷




関連記事

  1. 訃報 〓 ハロルド・バッド(84)米国の作曲家、ピアニスト

  2. ロッテルダム発 〓 ロッテルダム・フィルもゲルギエフとの「関係を終了」と発表

  3. 京都発 〓 京都市響の第14代常任指揮者に沖澤のどか

  4. ロサンゼルス発 〓 グラミー賞授賞式は3月に、アカデミー賞に続いて延期

  5. サンクト・ペテルブルク発 〓 セーゲルスタムがサンクトペテルブルク響の首席客演指揮者に

  6. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が5月のスペイン・ツアーをキャンセル

  7. ビロビジャン発 〓 ロシアのウクライナに対する武力侵攻を批判する動画を投稿、逮捕されたロシアのピアニストがハンガー・ストライキで死亡

  8. ヘルシンキ発 〓 ヘルシンキ・フィルが首席指揮者のユッカ=ペッカ・サラステとの契約を延長

  9. リエージュ発 〓 指揮者のスペランツァ・スカップッチが喉の手術で休養

  10. ベルリン発 〓 メルケル政権、コンサートなどのイベントは8月末まで禁止

  11. ベルリン発 〓 州立歌劇場が新制作の《西部の娘》をライブ・ストリーミング

  12. ウィーン発 〓 今年の「オーパンバル」はド・ビリーが指揮、サエンス、ガランチャ、ベチャワが出演

  13. ベルン発 〓 市立劇場が2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表

  14. グラーツ発 〓 グラーツ歌劇場が首席指揮者を務めるヴァシリス・クリストプーロスとの契約を延長

  15. 訃報 〓 カルロ・フランチ(91)イタリアの指揮者

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。