ボストン発 〓 ボストン響が給与カットと一時休職で合意、タングルウッド音楽祭に希望繋ぐ

2020/04/20

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大のため、ボストン交響楽団(Boston Symphony Orchestra)が2019/2020シーズンの残りを公演をすべてキャンセルした。また、ボストン・ポップス・オーケストラ(Boston Pops)も春のシーズンがキャンセルされた。

オーケストラによると、新型コロナウイルス禍による損失は現在、1,020万ドルを超えるところという。ボストン・ポップス・オーケストラを含め、キャンセルされた公演は130を超えており、その損失が推定620万ドル。これに会場のレンタル代、演奏旅行のキャンセル料の支払いなどによる損失が400万ドルになるという。

この流れを受け、70人の楽団員が4月20日から健康保険を継続しながら一時的に休職すること、8月末まで給与を25%カットすることで労使が合意した。

また、オーケストラのCEOであるマーク・ヴォルペの報酬の50%カット、音楽監督のアンドリス・ネルソンスはキャンセルとなった公演については報酬を放棄、ボストン・ポップス・オーケストラの指揮者キース・ロックハートの報酬も大幅な削減が行われるという。

一方、ボストン響が行っているタングルウッド音楽祭については、まだ開催を諦めていないという。今年は6月19日から8月30日の日程で行われることになっている。

写真:Boston Symphony Orchestra / Chris Lee


    音楽祭情報はこちら ▷


関連記事

  1. トリノ発 〓 王立歌劇場がストリーミング配信、毎日違った作品をアップ

  2. ウィーン発 〓 サマー・ナイト・コンサートの指揮はネゼ=セガン、ウィーン・フィル

  3. サンフランシスコ発 〓 サンフランシスコ・オペラがオペラの衣装をオンラインで販売

  4. ウィーン発 〓 国立歌劇場は予定通り、9月7日に新シーズンを開幕

  5. 訃報 〓 イゴール・オジム(92)スロヴェニア出身のヴァイオリニスト

  6. シカゴ発 〓 ムーティがシカゴ響の指揮をキャンセル、また新型コロナの陽性反応。代役にリナ・ゴンサレス・グラナドス

  7. タンペレ発 〓 サントゥ=マティアス・ロウヴァリが2022/2023でタンペレ・フィルの芸術監督兼首席指揮者を退任

  8. パリ発 〓 米国のソプラノ歌手リセッテ・オロペサにフランス政府の「芸術文化勲章シュヴァリエ」

  9. 北京発 〓 中国の“ウイルス征圧”投稿が物議

  10. 訃報 〓 テオ・アダム(92)ドイツのバス・バリトン歌手

  11. 訃報 〓 辻久子(95)日本のヴァイオリン奏者

  12. パリ発 〓 パリ国立オペラが2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  13. ザルツブルク発 〓 ローランド・ビリャソン、芸術監督務める音楽祭「モーツァルト週間」との契約を延長

  14. シンシナティ発 〓 吉田文がツェムリンスキー賞を受賞

  15. ウィーン発 〓 国立歌劇場が3月第3週のストリーミング配信のラインナップを発表

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。