ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団(New York Philharmonic)の労使が今後4年間の報酬について合意したと発表した。楽団員は暫定的に基本給の25%カットを受け入れていたが、今回の合意で、これを2023年9月末まで続け、その後、削減を徐々に減らしていくことが決まった。カット額は2023年10月から2024年3月までは20%カット、2024年からは10%カットになるという。
新型コロナウイルスの感染拡大が止まないアメリカでは、ほとんどのオーケストラやオペラが活動中止に追い込まれており、ニューヨーク・フィルも2020/2021シーズンのキャンセルを既に発表している。このため、楽団員の基本給カットに加え、スタッフの40%を解雇。残ったスタッフについても基本給の30%カットを行っていた。
しかし、2020/2021シーズンをキャンセルしたことで、これまでの損失1000万ドルに加え、さらに2100万ドルの損失が出る見通しとなったことから今回の合意を急いでいた。ただ、ニューヨーク・フィルは恵まれた方で、同じリンカーンセンターを本拠地にしているメトロポリタン歌劇場のオーケストラは3月以来無給という状況に陥っており、首席奏者の中には他のオーケストラに移籍する者も出ている。
New York Philharmonic
ニューヨーク発 〓 ニューヨーク・フィルの楽団員が基本給の25%カットに同意
2020/12/08
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