ベルリン発 〓 ベルリン交響楽団の次期首席指揮者にハンスイェルク・シェレンベルガー

2021/04/16

ドイツのベルリン交響楽団(Berliner Symphoniker)が次期首席指揮者に世界的なオーボエ奏者でもあるハンスイェルク・シェレンベルガー(Hansjörg Schellenberger)を迎えると発表した。1997年からその任にあるリオール・シャンバダールの後任。

シェレンベルガーはミュンヘン生まれの73歳。ミュンヘン国立音楽大学でオーボエを学び、マンフレート・クレメントに師事。同時にミュンヘン工科大学で数学を学んだ。1971年に当時のケルン放送交響楽団(ケルンWDR交響楽団)に入団、翌年のミュンヘン国際音楽コンクールで第2位を経て首席奏者を務めた。

その後、ヘルベルト・フォン・カラヤンの招きに応じて1980年にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団に移籍、首席オーボエ奏者として2000/2001のシーズン終了まで活躍した。そのかたわら、オーケストラのカラヤン・アカデミー、ベルリン芸術大学、イタリア・シエナのキジアーナ音楽院などで後進の指導に当たっている。

日本との関係が深く、1974年にドイツ・バッハ・ゾリステンの来日公演に参加して初来日。ベルリン・フィルの来日公演だけでなく、ソロイストとしてNHK交響楽団をはじめとする日本のオーケストラへの客演も多い。ベルリン・フィル退団後、指揮活動を本格化させ、日本のオーケストラにも毎年のように客演。2013年4月より、岡山フィルハーモニック管弦楽団の首席指揮者。

ベルリン響は1966年に西ベルリンで創立された団体。東ベルリンにあったベルリン交響楽団(Berliner Sinfonie-Orchester)、現在のベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団(Konzerthausorchester Berlin)とは別団体で、オペレッタの大家として知られた指揮者ローベルト・シュトルツと遺した録音などで知られる。

写真:Hirasa Office


関連記事

  1. ニューヨーク発 〓 モーストリー・モーツァルト・フェスティバルも開催中止

  2. 訃報 〓 永田穂(93)コンサート・ホールの音響設計の世界的パイオニア

  3. リマ発 〓 テノールのフアン・ディエゴ・フローレスが自身のレーベルを起ち上げ

  4. ウィーン発 〓 ネトレプコが右肩の緊急手術で国立歌劇場への出演をキャンセル。一方で「ポーラー音楽賞」授賞、初めての著作刊行、5年ぶりのソロ・アルバムが登場

  5. 大津発 〓 沼尻竜典が2023年で「びわ湖ホール」芸術監督を退任、バトンは阪哲朗に

  6. 訃報 〓 マルチェッロ・ジョルダーニ(56)イタリアのテノール歌手

  7. ライプツィヒ・バッハ音楽祭 〓 ライプツィヒ・バッハ音楽祭の「バッハ・メダル」、2021年は初めて二人の音楽学者に

  8. 訃報 〓 ハロルド・バッド(84)米国の作曲家、ピアニスト

  9. フィレンツェ発 〓 フィレンツェ歌劇場のペレイラ総裁が突然の辞任、横領問われて「気力失った」

  10. 訃報 〓 ミヒャエル・ハンペ(87)ドイツの演出家

  11. 東京発 〓 新国立劇場も閉鎖

  12. ボローニャ発 〓 市立歌劇場が2022年の公演ラインナップを発表

  13. ペーネミュンデ発 〓 ニューヨーク・フィルが新型コロナの世界的流行以来初の海外公演、ドイツ・ウーゼドム音楽祭に客演

  14. ウィーン発 〓 フルートのカレッドゥ、ウィーン・フィルの依頼を快諾

  15. ザールブリュッケン発 〓 ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルの首席指揮者にジュゼップ・ポンス

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。