シカゴ交響楽団の楽団員によるストライキは3月12日、2日目を迎えた。その12日朝、音楽監督を務めるリッカルド・ムーティ(Riccardo Muti)がオーケストラ・ホール前でピケットラインを張っている楽団員たちのもとを訪れた。ムーティはストライキが始まる前、マネージメント側に対して善処を求める公開書簡を送っている。
米国での報道によると、ムーティが顔を見せた時、ホール前では金管セクションのメンバーが演奏をしていた。この日は元々、ムーティによるリハーサルが予定が組まれており、ストライキでそれがキャンセルされた。全米のトップ・クラスのオーケストラの音楽監督の中で、ストライキ中の楽団員たちのピケットラインの現場を訪れという行動に出た指揮者はムーティが初めてという。
現場でムーティは、マネージメント側の立場にも配慮し、「私はピケットラインに参加しているわけではない。理事会を攻撃するためにここにいるわけではない」と強調。その一方で「ミュージシャンが言わなければならないことに耳を傾ける」と述べ、改めて楽団員たちに寄り添う姿勢をみせた。今回のストライキの影響で、マネージメント側は14日、16日のコンサートを中止すると発表している。
写真:Chicago Classical Review / Lawrence Johnson
シカゴ発 〓 ムーティ、ストライキの現場へ
2019/03/13
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