米国のチェロ奏者ジョージ・ナイクルグ(George Neikrug)が8日、ボストン近郊の自宅で亡くなった。前日の7日、100歳の誕生日を迎えたばかりだった。ナイクルグはニューヨーク出身で、20世紀前半を代表するチェリストのエマヌエル・フォイアマンに師事した。その後、音楽指導者のD.C.ドゥニスの下で研鑽を積み、彼の独創的な演奏メソッドを習得した。
プロ・デビューは1947年で、その後、ボルティモア交響楽団を振り出しに、ピッツバーグ交響楽団、ブルーノ・ワルターのために編成されたコロンビア交響楽団の首席奏者などを歴任。1957年には、レオポルド・ストコフスキーが指揮する「シンフォニー・オブ・ジ・エア(NBC交響楽団の後継オーケストラ)」との共演で、ブロッホ作曲のヘブライ狂詩曲《シェロモ》をステレオ録音。作品を広く世に知らしめるきっかけを作った。
演奏活動のかたわら、後進の育成にも熱心で、オーバリン大学、デトモルト音楽大学、オースチン大学音楽学部、ボストン大学、インディアナ大学などで指導に当たった。
写真:masterthecello.com
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