フィラデルフィア発 〓 フィラデルフィア管弦楽団が2019/2020シーズンの公演ラインナップを発表

2019/03/06

フィラデルフィア管弦楽団が2019/2020シーズンの公演ラインナップを発表した。音楽監督を務め、今シーズンからはメトロポリタン歌劇場の音楽監督も兼任するヤニック・ネゼ=セガン(Yannick Nézet-Séguin)にとって8年目のシーズンとなる。女流指揮者が6人客演することに加え、12人の女性作曲家の作品を採り上げるなど、大胆に“女性”を前面に打ち出した切り口が話題を集めている。

起用される指揮者6人は、マリン・オールソップ、カリーナ・カネラキス、ジェーン・グローヴァー、ミルガ・グラジニーテ=ティーラ、スザンナ・マルッキ、ナタリー・シュトゥッツマン。一方、作曲家の顔ぶれは、「今年の作曲家」でシーズン中に新作を初演するガブリエラ・レーナ・フランクをはじめとする以下のメンバー。レーラ・アウエルバッハ、リリ・ブーランジェ、アンナ・クライン、ゾーシャ・ディ・カストリ、ルイーズ・ファランク、エレーナ・フィルソヴァ、ガブリエラ・レーナ・フランク、ヴィヴィアン・ファン、ジェシカ・ハント、ベッツィ・ジョラス、ラミンタ・シャルクシュニーテ、ヴァレリー・コールマン。コールマンも世界初演が控える。

生誕250年を迎えるベートーヴェンについては、ネゼ=セガン自らが交響曲全9曲を3月から4月にかけて集中的に指揮する。ヴァイオリン協奏曲に起用されるのは、ギル・シャハム。5曲のピアノ協奏曲は、イェフィム・ブロンフマン、ダニール・トリフォノフ、エマニュエル・アックスが担当する。また、5月に米中国交正常化40周年を記念して、中国ツアーを行うのも話題。フィラデルフィア管弦楽団は1973年、米国のオーケストラとして初めて中国ツアーを行った歴史を持つ。

写真:Philadelphia Orchestra / Pete Checchia



    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. マールボロ音楽祭 〓 ピアノのジョナサン・ビスが内田光子と共同芸術監督に

  2. サンフランシスコ発 〓 マイケル・ティルソン・トーマスが心臓手術で休養

  3. アムステルダム発 〓 オランダ国立オペラが2019/2020シーズンの上演ラインナップを発表

  4. ワシントン発 〓 作曲家フィリップ・グラスがケネディ・センター名誉賞を受賞

  5. ヴェルビエ音楽祭 〓 出演者のキャンセルが相次ぎ、ついにラトルに指揮を依頼

  6. ローマ発 〓 映画音楽の大御所モリコーネが引退?

  7. ベルガモ発 〓 ドニゼッティ・オペラ・フェスティバルが公演ラインナップを発表

  8. ベルリン発 〓 ベルリン・ドイツ・オペラが2019/2020シーズンの公演ラインナップを発表した。

  9. グラインドボーン音楽祭 〓 コンクール「オペラ・カップ」終了、優勝はサマンサ・ハンキー

  10. 東京発 〓 クス・カルテットが日本音楽財団の「パガニーニ・クァルテット」使って演奏会

  11. インスブルック古楽音楽祭 〓 2019年はオペラ3作品を上演

  12. 浜松発 〓 第10回の国際ピアノ・コンクールはトルコのジャン・チャクムルが優勝

  13. パリ発 〓 第4回「エフゲニー・スヴェトラーノフ国際指揮者コンクール」終了

  14. ヌスドルフ発 〓 作曲家ワーグナーの最後の孫が死去

  15. ベルリン発 〓 メータ、ベルリン・フィルの名誉会員に

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。