クラスノヤルスク発 〓 トレチャコフ国際ヴァイオリン・コンクール、1位はドガーディン、2位に北川

2018/10/04
【最終更新日】2021/10/04

第1回「ヴィクトル・トレチャコフ国際ヴァイオリン・コンクール=International Viktor Tretyakov Violin Competition」の本選が1日に行われ、4人のファイナリストがウラジミール・ランデ指揮のクラスノヤルスク・アカデミー交響楽団と協奏曲を演奏した。

その結果、ロシアのセルゲイ・ドガーディン(Sergei Dogadin)が優勝。日本の北川千紗(Kitagawa Chisa)と中国の张润崯(Runyin Zhang)が2位を分け合い、3位は中国の何枢聪(Shucong He)だった。何は「ユリアン・シトコヴェツキー賞」も受賞した。賞金は1位が15,000ドル、2位は10,000ドル、3位が6600ドル。優勝したセルゲイ・ドガーディンは1988年サンクトペテルブルク生まれ。2011年の第14回「チャイコフスキー国際コンクール」で1位なしの最高位を獲得している。北川は東京藝術大学3年生。

コンクールは16〜30歳を対象としたもので、トレチャコフの故郷クラスノヤルスクで9月23日から10月1日に開催された。トレチャコフは1946年の生まれの71歳。モスクワ音楽院で学び、19歳だった1966年の第3回「チャイコフスキー国際コンクール」で第1位を獲得。世界的な活躍を続けるかたわら、母校モスクワ音楽院で後身の指導に当たり、1986年から1994年まで「チャイコフスキー国際コンクール」の審査委員長を務めたロシア音楽界の重鎮。

コンクールはトレチャコフ自身が審査委員長を務め、審査委員にはワデム・レーピン(Vadim Repin)、クルト・サッスマンズハウス(Kurt Sassmannshaus)、日本の清水高師(Takashi Shimizu)、ドガーディンの師でもあるボリス・クシュニール (Boris Kushnir)たちが名を連ねる。ファイナリスト4人には2019/2020シーズンに、シベリア国立交響楽団と共演するチャンスが与えられる。

写真:International Viktor Tretyakov Violin Competition


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. アムステルダム発 〓 オランダのホール、また閉鎖

  2. ミュンヘン発 〓 ミュンヘン国際音楽コンクールのヴァイオリン部門で、岡本誠司が優勝

  3. ベルリン発 〓 コーミッシェ・オーパーが5月1日までの公演をキャンセル、4月の公演のキャンセルはドイツでは初めて

  4. 東京発 〓 日本フィルの次期首席指揮者にシンガポール出身のカーチュン・ウォン

  5. 訃報 〓 シュテファン・ショルテス(73)ハンガリー出身の指揮者

  6. ニューヨーク発 〓 ダニエレ・ルスティオーニがメトロポリタン歌劇場の首席客演指揮者に

  7. 訃報 〓 オリヴァー・ナッセン(66)英国の作曲家

  8. デュッセルドルフ発 〓 アクセル・コーバーが任期満了の2024年夏でライン・ドイツ・オペラの音楽総監督を退任

  9. ロンドン発 〓 英国のロイヤル・オペラが2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表

  10. デュッセルドルフ発 〓 シューマンの旧居の改修工事始まる、博物館としてリニューアル

  11. 台北発 〓 指揮者のエリアフ・インバルが台北市立響との契約を破棄、首席指揮者を退任

  12. プラハ発 〓 プラジャーク・クヮルテットが2021年に解散

  13. シュヴェリーン発 〓 メクレンブルク州立劇場、コーミッシェ・オーパーもシーズン終了

  14. 東京発 〓 東京フィルが2022シーズンの定期演奏会ラインナップを発表、バッティストーニ、チョン、プレトニョフが揃い踏み

  15. ロンドン発 〓 英国政府がライブ・イベントの再開を急きょ延期

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。