訃報 〓 アンジェロ・ロメロ(86)イタリアのバリトン歌手

2026/07/29
【最終更新日】2026/07/28

イタリアのバリトン歌手、アンジェロ・ロメロ(Angelo Romero)が7月27日、イタリア・サルデーニャ島のカリアリの自宅で亡くなった。86歳だった。演技派として知られ、50年以上にわたるキャリアの中で150以上のオペラの役を演じ、中でも当たり役のロッシーニ《セビリアの理髪師》のフィガロ役は600回以上演じたとされる。

サルデーニャ島のカリアリの生まれ。1966年にモンテヴェルディの《オルフェオ》のタイトルロールでオペラ・デビュー、その後、イタリア国内外の主要な劇場で活躍した。持ち役は、当たり役のフィガロ役の他、モーツァルトの《フィガロの結婚》のフィガロ、ドニゼッティの《ドン・パスクワーレ》のマラテスタ、《愛の妙薬》のベルコーレとドゥルカマーラ、ヴェルディの《ファルスタッフ》のファルスタッフ、《ドン・カルロ》のロドリーゴ、プッチーニ《マノン・レスコー》のレスコーなど。

また、デビュー前に俳優としての訓練を受けていたこともあり、卓越した歌唱力に加えて圧倒的な存在感を放ち、ローマ歌劇場の《ドン・カルロ》など、映画・演劇監督の巨匠ルキノ・ヴィスコンティとの共演もある。また、マスカーニ《カヴァレリア・ルスティカーナ》のアルフィオ役で、1990年に公開されたアメリカ映画『ゴッドファーザーpart3』に歌手ではなく、俳優として出演している。

ミレッラ・フレーニやプラシド・ドミンゴ、マーガレット・プライスやアルフレード・クラウス、フランコ・コレッリといったアーティストたちと共演、数多くの録音にも参加している。引退後はカリアリ音楽院でベル・カント唱法の伝統を継承、普及させる活動を続けて若手歌手の育成に尽力、2017年には、オペラへの多大な貢献が認められ、カポテッラ市から生涯功労賞を授与されている。

写真:The Godfather Wiki


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