インスブルック発 〓 チロル交響楽団の首席指揮者に英国の若手指揮者ケレム・ハサン

2018/09/28
【最終更新日】2024/04/27

オーストリアのチロル交響楽団が2019/2020シーズンから、空席になっていた首席指揮者に英国の若手指揮者ケレム・ハサン(Kerem Hasan)を迎えることを決めた。ドイツのカッセル州立劇場の音楽総監督に転出したフランチェスコ・アンジェリコの後任。

チロル交響楽団は、インスブルックにあるチロル州立劇場のオーケストラで、戦後はハンス・クナッパーツブッシュの薫陶を受けて活動を再開、後に指揮者となるニコラウス・アーノンクールが1952年までチェリストとして在席していた。

ハサンは1992年、ロンドン生まれの27歳。スコットランドの王立音楽院でピアノと指揮を学び、スイスのチューリヒ芸術大学などで研鑽を積んだ。その後、ベルナルト・ハイティンクのアシスタントを務め、2017年の「ネスレ&ザルツブルク音楽祭青年指揮者コンクール」で優勝。この6月にはハイティンクの代役でロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏会に登場、マーラーの交響曲第9番を指揮してセンセーショナルな成功を収めた。

また、9月にも首席指揮者を電撃解任されたダニエレ・ガッティの代役として海外ツアーに同行、キプロスなどで指揮している。それに先立つ8月には、オーストリア放送交響楽団を指揮してザルツブルク音楽祭にもデビューを果たしている。

写真:Salzburg Festival / Marco Borrelli


    詳しくはこちら ▷


関連記事

  1. アテネ発 〓 国立歌劇場がオッフェンバック《ホフマン物語》をギリシャ初演へ

  2. ミラノ発 〓 マニュエル・ルグリがスカラ座バレエ団の芸術監督に

  3. パレルモ発 〓 ピアノのプレトニョフ、カワイのスペシャル・モデル盗まれる

  4. オスロ発 〓 ソニア王妃国際音楽コンクールが閉幕

  5. シュトゥットガルト発 〓 SWR交響楽団の次期首席指揮者兼芸術監督にフランソワ=グザヴィエ・ロト、クルレンツィスは退任へ

  6. ローマ発 〓 ローマ歌劇場が7月、ガッティ指揮によるオペラの野外上演をシエナ広場で計画

  7. 訃報 〓 ワルター・バリリ(100)オーストリア出身のヴァイオリニスト, ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の元コンサートマスター

  8. 訃報 〓 服部克久(83)日本の作曲家

  9. ヘルシンキ発 〓 国立歌劇場の首席指揮者にハンヌ・リントゥ

  10. ウィーン発 〓 ウィーン響が鉄道での移動を優先、「カーボン・ニュートラル」の取り組みで

  11. ナント発 〓 国立ロワール管が新シーズンのラインナップ発表を見送り

  12. サンフランシスコ発 〓 サンフランシスコ・オペラがオペラの衣装をオンラインで販売

  13. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルが《マゼッパ》の公演を断念、新型コロナで主役降板

  14. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルも「デジタル・コンサートホール」を1か月間無料開放

  15. ブルージュ発 〓 古楽オーケスト「アニマ・エテルナ」が創設者のヨス・ファン・インマゼールを解任

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。