サンクト・ペテルブルク発 〓 イルダル・アブドラザコフが名門ミハイロフスキー劇場の芸術監督に

2026/03/12

ロシアのサンクト・ペテルブルクにある名門劇場ミハイロフスキー劇場(Mikhailovsky Theatre)が芸術監督にロシアのバス歌手イルダル・アブドラザコフ(Ildar Abdrazakov)を迎えると発表した。任期は2026年3月から。2007年からその任にあるウラジーミル・ケフマンの後任。

劇場は1833年、ロシア帝国の首都サンクト・ペテルブルクに「帝室劇場」として創設された名門。その名は1797年から1801年にかけて建設されたロシア皇帝パーヴェル1世のミハイロフスキー宮殿に因んだもので、旧ソ連時代は「マールイ劇場」と呼ばれ、ショスタコーヴィチの《鼻》が1930年に、《ムツェンスク郡のマクベス夫人》が1934年に、1946年にはプロコフィエフ《戦争と平和》が初演されている。

アブドラザコフはロシア・バシコルトスタン共和国ウファ出身の49歳。母国での声楽コンクールなどでの入賞を経て、2001年に25歳の若さでミラノ・スカラ座にデビュー。ニューヨークのメトロポリタン歌劇場やパリ国立オペラ、ウィーン国立歌劇場など、世界的な歌劇場を席巻した。

しかし、2022年2月にロシアがウクライナに軍事侵攻した際、ロシアのプーチン大統領の主張を支持したことで欧米の歌劇場が出演を見合わせる事態に。一方でプーチン政権の覚えはめでたく、昨年からクリミアにあるセヴァストポリ国立オペラ・バレエ劇場の芸術監督を務めている。

写真:Известия


関連記事

  1. ウィーン発 〓 オーストリア音楽劇場賞が受賞者を発表

  2. トゥールーズ発 〓 トゥガン・ソヒエフがキャピトル管、ボリショイ劇場の音楽監督を辞任。ロシアのウクライナ侵略で態度表明求められ

  3. アントワープ発 〓 フランダース・オペラの音楽監督にアレホ・ペレス

  4. ライプチヒ発 〓 ライプチヒ歌劇場が2022年にワーグナー音楽祭、13の歌劇と楽劇を集中上演

  5. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルの「ヨーロッパ・コンサート」、2025年の指揮者はムーティ

  6. ストックホルム発 〓 アラン・ギルバートがスウェーデン王立歌劇場の音楽監督に

  7. ベルリン発 〓 ベルリン・ドイツ・オペラが2026/2027シーズンの公演ラインナップを発表

  8. ロンドン発 〓 ヤクブ・フルシャ、ロイヤル・オペラ・ハウスの音楽監督に

  9. フォートワース発 〓 韓国のイム・ユンチャンが第16回「ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール」で史上最年少優勝

  10. ロンドン発 〓 指揮者のジャン・レイサム=ケーニックが児童に対する性犯罪の疑いで逮捕された

  11. ロンドン発 〓 新型コロナウイルス感染のアンネ=ゾフィー・ムターがネット上でカルテット演奏

  12. ブカレスト発 〓 ブカレスト国立オペラの芸術監督にイスラエルの指揮者エイタン・シュマイザー

  13. パリ発 〓 11月開催のロン・ティボー・クレスパン国際音楽コンクールが早くも中止を決定

  14. アムステルダム発 〓 ロイヤル・コンセルトヘボウ管が2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表、クラウス・マケラと全米ツアー

  15. リスボン発 〓 ピアノのピレシュが引退宣言

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。