トゥールーズ発 〓 バリトンのマティアス・ゲルネがオペラの演出に挑戦、新シーズンにキャピトル劇場で《サロメ》

2025/04/05

国際的な活躍を続けるドイツのバリトン歌手マティアス・ゲルネ (Matthias Goerne)が初めてオペラの演出を手掛けることになった。フランス・トゥールーズのキャピトル劇場で新シーズン、2025/2026シーズンにリヒャルト・シュトラウス《サロメ》を演出する。

手掛ける《サロメ》は新制作で、サロメにマリー=アドリーヌ・アンリ、ヨカナーンにジェローム・ブーティリエ、ヘロデにニコライ・シューコフ、ロディアスにソフィー・コッホ、ナラボートにファビアン・イオンが起用されている。指揮はフランク・ベールマン。

ゲルネは東西ドイツ統一前のワイマール生まれの58歳。父は劇作家で、統一後の1990年から2001年までドレスデン演劇劇場の芸術監督を務めたディーター・ゲルネ。幼い頃にチェロを始めたが、すぐに声楽の道へ。長じて、フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ音楽演劇大学ライプツィヒで学んだ。

その後、フィッシャー=ディースカウ、エリーザベト・シュヴァルツコップという往年の名歌手の薫陶を受け、オペラとリートの分野で他の追随を許さず、当代を代表する歌手の一人として活躍してきた。

写真:Verbier Festival

関連記事

  1. プラハ発 〓 チェコ・フィルが音楽監督のビシュコフとの契約を延長

  2. ニューヨーク発 〓 ズヴェーデンが2023/2024シーズンでニューヨーク・フィルの音楽監督を退任

  3. ムンバイ発 〓 2024年の「オペラリア」は米国のソプラノ歌手キャスリーン・オマラ、中国のバス・バリトン歌手ル・ブが優勝

  4. ダブリン発 〓 RTÉ国立交響楽団が首席指揮者にスペイン出身のハイメ・マルティーン

  5. クリーヴランド発 〓 クリーヴランド管が3月から6月にかけての公演をキャンセル

  6. ミュンヘン発 〓 作曲家ワーグナーの曾孫、エヴァ・ワグナー・パスキエが退院

  7. ロンドン発 〓 BBC響が首席指揮者のサカリ・オラモとの契約を延長

  8. リューベック発 〓 クラリネットのサビーネ・マイヤーが来年で引退

  9. ハンブルク発 〓 「ドイツ・グラモフォン」がブルース・リューと独占録音契約

  10. トーレ・デル・ラーゴ発 〓 プッチーニ・フェスティバル開催決定

  11. ベルリン発 〓 ベルリンのオペラ界、オーケストラ界が一致団結で予算削減計画の撤回求める嘆願書を提出

  12. ラハティ発 〓 指揮者のオスモ・ヴァンスカが骨折事故を乗り越え、車椅子で現場復帰へ

  13. オーフス発 〓 デンマークのオーフス響首席指揮者にベラルーシの俊英ドミトリー・マトヴィエンコ

  14. クリーブランド発 〓 癌治療中のウェルザー=メストが1月からクリーブランド管の指揮台に

  15. 東京発 〓 日本フィルの次期首席指揮者にシンガポール出身のカーチュン・ウォン

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。