ウィーン発 〓 新装なったアン・デア・ウィーン劇場が技術的な理由でまた舞台上演を断念

2024/11/15

ウィーンのアン・デア・ウィーン劇場(Theater an der Wien)がシューマンのオラトリオ《楽園とペリ》の舞台上演を技術的な問題で中止せざるを得なくなったと発表した。公演はクリストフ・ロイの演出、ギエドレ・シュレキーテの指揮で、15日から26日まで上演される予定だった。コンサート形式での上演に切り替えるという。

アン・デア・ウィーン劇場が舞台上演をコンサート形式に切り替えるのは、新シーズンの開幕公演だったモーツァルト《イドメネオ》に続いて2度目。劇場では開幕直前まで2年半の間にわたる大改修工事が行われており、新シーズンの開幕後も舞台機構などのチェックや調整、習熟作業がまだ続いているという。

シューマンのオラトリオ《楽園とペリ》はアイルランドの詩人トマス・モアの詩集『ララ・ルーク』の中にある「楽園とペリ」を下敷きにした作品で、罪を犯し楽園を追放された妖精ペリの一族の物語。1843年12月4日にライプツィヒのゲヴァントハウスでシューマン自身の指揮で初演されて大成功を収めた。

今回の上演は、ウィーン放送交響楽団、エルザ・ドライジグ、サラ・デフリース、ウェルナー・ギュラ、ソフィー・レナート、ダニエル・シュムッツハルト、キャメロン・ベッカー、レヴェンテ・パールが起用されている。

写真:Theater an der Wien / Herbert Starmühler


  もっと詳しく ▷


関連記事

  1. サンフランシスコ発 〓 サンフランシスコ・オペラが2月のストリーミング・スケジュールを発表

  2. カトヴィツェ発 〓 マリン・オールソップがポーランド国立放送カトヴィツェ響の芸術監督兼首席指揮者に

  3. ソウル発 〓 韓国響の次期芸術監督にベルギーの指揮者デイヴィッド・レイランド

  4. ナポリ発 〓 サン・カルロ劇場が2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  5. パリ発 〓 国立オペラのリスナー総裁が新制作のキャンセルに言及、長引くストライキの影響で

  6. デトロイト発 〓 デトロイト響の次期音楽監督にヤデル・ビニャミーニ

  7. モントリオール発 〓 モントリオール響が空港の駐車場でコンサート

  8. ウィーン発 〓 国立歌劇場の世界初演《オルランド》で演出家が交代

  9. 訃報 〓 ケルスティン・マイヤー(92)スウェーデンのメゾ・ソプラノ歌手

  10. 高雄発 〓 台湾最大の総合芸術センターがオープン

  11. 訃報 〓 エンニオ・モリコーネ(91)イタリアの作曲家

  12. 訃報 〓 ジュリアン・ブリーム(87)イギリスのギタリスト

  13. ジュネーブ発 〓 ジュネーブ大劇場が2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  14. ドレスデン発 〓 ザクセン州立歌劇場が2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  15. 東京発 〓 トーンキュンストラー管が佐渡裕に率いられて3度目の日本ツアー、ピアノの反田恭平と共演

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。