[ 新作オペラFLASH 2018 ]ザルツブルク音楽祭 〓 ポッペアの戴冠

2018/08/16
【最終更新日】2018/08/17

《ポッペアの戴冠》はモンテヴェルディ最後のオペラで、皇帝ネローネと不倫関係にあるポッペアは自らの野心のため、それぞれ皇妃オッターヴィア、夫のオットーネを追放して戴冠する。セクシーな場面をどう見せるか、演出は大変だ。振り付け、舞台デザインは今回、オランダのダンス・カンパニー「Needcompany=ニード・カンパニー」を主宰するヤン・ロワース。どんな舞台が飛び出すか注目が集まっていた。しかし、ステージの殆どを使ってダンスを前面に押し出したのは良いが、その分、音楽がその添え物のようになってしまい、戸惑う聴衆も多かったという。演奏を受け持つ「レザール・フロリサン」は舞台上に置かれて風景の一部となり、ウィリアム・クリスティはチェンバロを弾きながらの指揮。クリスティ、ヨンチェヴァ(ポッペア)、リンゼイ(ネローネ)たちの熱演で音楽的には充実した公演と高評価。

初日:8月12日 … モーツァルト劇場
[演出]ヤン・ロワース
[出演]ソーニャ・ヨンチェヴァ(ポッペア)
    ケイト・リンゼイ(ネローネ)
    ステファニー・ドゥストラック(オッターヴィア)
    カルロ・ヴィストーリ(オットーネ)
    レナート・ヴィストーリ(セネカ)
    アナ・キンタンス(ドルジッラ)
    アレッサンドロ・フィッシャー(ルカーノ)
    ドミニク・ヴィス(アルナルタ)
[指揮]ウィリアム・クリスティ
[演奏]レザール・フロリサン

写真:Salzburger Festspiele / Maarten Vanden Abeele / Marco Borrelli


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