ウィーン発 〓 フォルクスオーパーでオーストリア音楽劇場賞の受賞式

2024/09/02

オーストリア音楽劇場賞(Österreichischer Musiktheaterpreis)の今年度の受賞式が1日、ウィーンのフォルクスオーパーで行われた。今年の生涯功労賞はオペレッタ界の大ヴェテランでバリトン歌手、1993年から2012年までメルビッシュ湖上音楽祭の総監督を務めたハラルド・セラフィンに贈られた。

賞は2013年の創設で、オーストリア国内のオペラ、オペレッタ、ミュージカル、バレエの卓越したパフォーマンスに対して授与されている。音楽ジャーナリストや放送局の芸術担当者ら10人の審査員が受賞者を選んでおり、2025年は合計14のカテゴリーで選考が行われ、8つの特別賞が授与された。主な受賞者は以下の通り。

 最優秀主演女優賞:エリカ・エロフ(リンツ州立劇場のワーグナー《ニュルンベルクのマイスタージンガー》のエファ役、コルンゴルト《死の都》のマリー=マリエッタ役で)
 最優秀主演男優賞:ミヒャエル・ヴォレ(ウィーン国立歌劇場のワーグナー《ニュルンベルクのマイスタージンガー》のハンス・ザックス役で)
 最優秀助演女優賞:ケイト・リンゼー(ウィーン国立歌劇場のモンテヴェルディ《ウリッセの帰還》のペネロペ役、リヒャルト・シュトラウス《ナクソス島のアリアドネ》の作曲家役で)
 最優秀助演男優賞:ブルーノ・デ・サ(インスブルック古楽音楽祭の《オリンピアーデ》のアミンタ役で)
 最優秀女性新人賞:アニーナ・ヴァクテル(チロル州立劇場のドリーブ《ラクメ》のタイトルロールで)
 最優秀男性新人賞:パブロ・サンタ・クルス(ウィーン・フォルクスオーパーの《子供のためのラ・チェネレントラ》のドン・マニフィコ役で)
 最優秀オペラ・プロダクション:ザルツブルク音楽祭のマルティヌー《ギリシャの熱情》
 最優秀オペレッタ・プロダクション:アン・デア・ウィーン劇場のオッフェンバック《ラ・ペリコール》
 最優秀演出家賞:シュテファン・ヘアハイムアン・デア・ウィーン劇場のヤナーチェク《利口な女狐の物語》》の演出で)
 最優秀音楽監督賞:マキシム・パスカル(ザルツブルク音楽祭のマルティヌー《ギリシャの受難曲》の指揮で)
 国際メディア特別賞:アスミック・グリゴリアン(ソプラノ)
 オーケストラ特別賞:ウィーン放送交響楽団

写真:Österreichischer Musiktheaterpreis / Kristian Bissuti


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. ブダペスト発 〓 イヴァン・フィッシャー率いるブダペスト祝祭管がハンガリー空軍の輸送機でブリュッセルへ

  2. フィラデルフィア発 〓 ピアニストのゲイリー・グラフマンがカーティス音楽院を退任

  3. ウィーン発 〓 国立歌劇場のボグダン・ロシュチッチ総監督が契約を延長

  4. モスクワ発 〓 ヴァイオリニストのアナスタシア・チェボタリョーワが逮捕 !?

  5. ロサンゼルス発 〓 ジェームズ・コンロンがロサンゼルス・オペラの音楽監督を退任、契約が終わる2025/2026シーズンをもって

  6. ニューヨーク発 〓 ハイフェッツの全盛期支えたストラディヴァリウスが75年ぶりにオークションに

  7. ウィーン発 〓 ウィーン・フィルの「サマー・ナイト・コンサート」が存続の危機、市政府が補助金をカット

  8. ロイトリンゲン発 〓 ヴュルテンベルク・フィルが首席指揮者のアリアーヌ・マティアクとの契約を延長

  9. プラハ発 〓 セミヨン・ビシュコフがチェコ・フィルの音楽監督を2028年に退任する意向

  10. ウィーン発 〓 国立歌劇場が3月第1週のストリーミングのラインナップを発表、新制作の《椿姫》もライブで

  11. ドレスデン発 〓 ザクセン州立オペラが新シーズン、2022/2023シーズンの公演ラインナップを発表

  12. プラハ発 〓 チェコ・フィルの音楽監督セミヨン・ビシュコフがロシア批判の声明

  13. ロンドン発 〓 イギリスの音楽家のビザなし渡航でEU加盟19カ国と合意と発表

  14. ロンドン発 〓 アントニオ・パッパーノ、ロンドン交響楽団の首席指揮者へ

  15. ソウル発 〓 空席だったKBS交響楽団の首席指揮者にピエタリ・インキネン

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。