ミラノ発 〓 スカラ座の次シーズンのアウトラインが明らかに。48年ぶりに《ノルマ》が復活

2024/03/30

イタリアのメディアがミラノ・スカラ座(Teatro alla Scala)の2024/2025シーズンの概要を報じた。2024/2025シーズンは、現在の総裁ドミニク・マイヤー(Dominique Meyer)にとって最後のシーズン。開幕は例年通り、ミラノの守護聖人・聖アンブロシウスの日の12月7日。

報道によると、新シーズンはアンナ・ネトレプコ、ヨナス・カウフマン、ルドヴィク・テジエが共演するヴェルディ《運命の力》で開幕するという。指揮はリッカルド・シャイー、新演出はレオ・ムスカートが手掛ける。

話題の中心は、ベッリーニ《ノルマ》の復活。なんと上演は48年ぶりになるという。前回はモンセラート・カバリエが演じた主人公のノルマ役にはマリーナ・レベカが起用され、指揮はファビオ・ルイージ。オリヴィエ・ピィが新演出を手掛ける。

新制作では、フランチェスコ・フィリデイの新作オペラ《薔薇の名前》の初演も話題。ウンベルト・エーコの同名小説を元にした作品で、ダミアーノ・ミケレットが新演出を手掛ける。ティムール・ザンギエフの指揮、マリオ・マルトーネの演出によるチャイコフスキー《エフゲニー・オネーギン》も予定されている。

加えて、デイヴィッド・マクヴィカーの新演出、クリスティアン・ティーレマンの指揮で2023/2024シーズンから上演が始まるワーグナー《ニーベルングの指環》の上演は2シーズン目となり、新シーズンには《ワルキューレ》と《ジークフリート》が登場する。

写真:Teatro alla Scala


関連記事

  1. マルセイユ発 〓 マルセイユ・オペラの次期音楽監督にイタリアの指揮者ミケーレ・スポッティ

  2. パリ発 〓 レジス・パスキエの愛器1736年製「グァルネリ・デル・ジェス」が競売に、推定落札価格は5億円超

  3. ウィーン発 〓 ウィーン響の首席客演指揮者にフランスの若手マリー・ジャコー

  4. ベルリン発 〓 市の文化予算削減でコンツェルトハウスが新しい音楽祭を中止

  5. ヒューストン発 〓 ヒューストン響が音楽監督のユライ・ヴァルチュハとの契約を延長

  6. 訃報 〓 ジュゼッペ・ジャコミーニ(80)イタリアのテノール歌手

  7. ロンドン発 〓 ロイヤル・オペラが新シーズンの公演ラインナップを発表、音楽監督パッパーノは最後のシーズンで新制作の《ニーベルングの指環》を指揮

  8. アムステルダム発 〓 フランソワ=グザヴィエ・ロト、コンセルトヘボウのシェーンベルク生誕150年記念コンサートから外される

  9. ベルガモ発 〓 ドニゼッティ・オペラ・フェスティバルが2024年の公演ラインナップを発表

  10. ハンブルグ発 〓 ハンブルグ市がメルケル首相をテーマにしたオペラを制作

  11. 訃報 〓 ミヒャエル・ハンペ(87)ドイツの演出家

  12. 東京発 〓 「東京国際音楽コンクール」改め「東京国際指揮者コンクール」で、ギリシャのコルニリオス・ヴィクトル・ミハイリディスが優勝

  13. バルセロナ発 〓 リセウ大劇場が《ローエングリン》の公演をキャンセル

  14. グラナダ発 〓 ルーカス・マシアス=ナバロがグラナダ市管の芸術監督に

  15. シュトゥットガルト発 〓 シュトゥットガルト室内管が首席指揮者のトーマス・ツェートマイアーとの契約を延長

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。