訃報 〓 ユージン・インジック(76)米国のピアニスト

2024/03/01

フランス系アメリカ人のピアニスト、ユージン・インジック(Eugen Indjic)が自己免疫疾患で亡くなった。76歳だった。1970年のショパン、1972年のリーズ、1974年のルービンシュタイン、という国際コンクールで入賞、知る人ぞ知るショパン弾きとして多彩な活動を続けた。

1947年、ユーゴスラビア・ベオグラードの生まれ。父親は帝政時代のペータル2世に仕えたセルビアの軍人で、母親はロシア出身という家庭に育ち、4歳の時に米国に移住した。1955年に市民権を得て、1958年にはNBCの放送に出演してピアノ演奏を披露するなど、早熟の天才ピアニストとして注目された。

1962年から10年間、アーサー・フィードラーの要請でボストン・ポップス・オーケストラに客演を重ねる一方、レナード・バーンスタイン奨学金を得てハーバード大学に進み、ローレンス・バーマンとレオン・キルヒナーに音楽理論を学んだ。

1970年代にはショパン、リーズ、ルービンシュタインといった国際コンクールで次々に入賞。その後、欧米の著名オーケストラと共演を重ね、ショパンを中心に数多くの録音を残している。演奏活動に加え、欧米、日本などで定期的にマスター・クラスを開き、国際的なピアノ・コンクールの審査員も務めた。

写真:Natalia Solnica


関連記事

  1. ワシントン発 〓 ヨーヨー・マがロシア大使館前の歩道で独り演奏、ウクライナ侵略に抗議

  2. サンモリッツ発 〓 アルゲリッチ、8月の公演をすべてキャンセル

  3. ストックホルム発 〓 ソプラノ歌手のコルネリア・ベスコフに2022年の「ビルギット・ニルソン奨学金」

  4. アケルスベルガ発 〓 ついに論争に終止符!?、「BIS」レーベルが“フルヴェンのバイロイトの第九”の完全録音をリリース

  5. シカゴ発 〓 ムーティがシカゴ響との契約を延長、延長は1年

  6. ボン発 〓 ディルク・カフタン指揮のボン・ベートーヴェン管がベートーヴェンの交響曲第10番を世界初演

  7. バンコク発 〓 タイ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督にカール・セントクレア

  8. コペンハーゲン発 〓 デンマーク放送響が創立100周年を記念して、“調香師ルイージ”の新作香水を発売

  9. チューリッヒ発 〓 チューリッヒ歌劇場が新シーズン、2022/2023シーズンの公演ラインナップを発表

  10. ケルン発 〓 アンドレス・オロスコ=エストラーダがケルンの音楽総監督に、グザヴィエ・ロトの後任

  11. パリ発 〓 エサ=ペッカ・サロネンがパリ管の首席指揮者に

  12. パリ発 〓 コミック座が2021年の公演ラインナップを発表

  13. ボンベイ発 〓 メータが90歳を記念して世界ツアーを計画、1月に故郷でベオグラード・フィルを指揮

  14. ボン発 〓 若手指揮者のヨエル・ガムゾウが活動の半分を新作初演に当てる新しいオーケストラを創設

  15. ロサンゼルス発 〓 ロサンゼルス・オペラが届かない舞台装置を急きょ自作、2021/2022シーズンは予定通りの開幕

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。