ストックホルム発 〓 2023年の「ポーラー音楽賞」に作曲家のアルヴォ・ペルト

2023/03/29
【最終更新日】2024/03/13

エストニアの作曲家アルヴォ・ペルト(Arvo Pärt)が2023年の「ポーラー音楽賞=Polar Music Prize」を受賞した。今年の受賞者は3人で、ベナン・コトヌー出身のシンガーソングライターでユニセフ親善大使のアンジェリーク・キジョー、英国のロック音楽プロデューサーであるクリス・ブラックウェルも受賞している。

音楽賞は1989年、スウェーデンの人気グループ「ABBA」のマネージャー、作詞家を務め、音楽出版社を経営するスティグ・アンダーソン(Stig Anderson)によって設立された。1992年に最初の受賞者が選ばれ、スウェーデン王立音楽アカデミーが賞を管理し、審査員を任命。音楽界のノーベル賞とされ、クラシック音楽分野では昨年、フランスのアンサンブル・アンテルコンタンポランが受賞している。

ペルトは1935年、エストニア中部パイデ生まれの87歳。タリン音楽院で学び、全ソ連青少年作曲コンクールで優勝して注目を集め、独自の作曲技法「ティンティナブリ」を開拓。選考委員会は「1960年代以降、現代音楽のサウンドスケープにおいて重要な役割を担ってきた」と評価している。1979年に家族とオーストリア・ウィーンに移住して市民権を獲得している。

写真:Deutsche Grammophon


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