パリ発 〓 国立オペラにまたストライキの嵐、《オイディプス王》の公演はコンサート形式による上演に変更

2021/10/06

パリ国立オペラ(Opéra national de Paris)がまた全国的なストライキの嵐に見舞われている。スタッフの一部がストに参加するため、10月5日のエネスク《オイディプス王》の公演がコンサート形式による上演に変更された。

今回の《オイディプス王》のは新シーズンの新制作で、9月23日から上演が始まった。演出を手掛けたのはワジディ・ムアワッドで、指揮はインゴ・メッツマッハー。オイディプス王にクリストファー・モルトマン、イオカステにエカテリーナ・グバノヴァといった歌手が起用されている。

5日のストライキは複数の組合が参加しており、レピュブリック広場からパリ中心部にデモ行進も行われている。ガソリンや灯油価格の上昇に反発、失業と退職給付の規則の変更、賃金の引き上げについて「緊急の回答」を求めている。

国立オペラでは、払い戻しの間に合わなかったことから、他の公演のチケットとの交換、チケット価格の50%相当の1年間有効なバウチャーを提供するなどして事態の収拾に当たっているという。

写真:Opéra national de Paris / Elisa Haberer


関連記事

  1. ラ・スペツィア発 〓 空母の甲板でオペラ《蝶々夫人》を上演

  2. ミラノ発 〓 スカラ座の《サロメ》は指揮者がメータからシャイーに

  3. プラハ発 〓 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団のコンサート・マスターに26歳の女性

  4. 訃報 〓 テオ・アダム(92)ドイツのバス・バリトン歌手

  5. ドレスデン発 〓 空席だった聖母教会オルガン奏者に27歳のニクラス・ヤーン

  6. オデーサ発 〓 ウクライナの音楽祭「オデーサ・クラシックス」がエストニの首都タリンに会場を移して開催

  7. バーミンガム発 〓 ジュリアン・ロイド・ウェッバーが王立バーミンガム音楽院の学長を退任

  8. ウィーン発 〓 指揮者のフランツ・ヴェルザー=メストがウィーン・フィルの名誉会員に

  9. ベルリン発 〓 ドイツのオペラ雑誌「オペルンヴェルト」が「オブ・ザ・イヤー2023」を発表

  10. チューリッヒ発 〓 チューリッヒ歌劇場が音楽監督のジャナンドレア・ノセダとの契約を延長

  11. 訃報 〓 ロザリンド・エリアス(90)米国のメゾ・ソプラノ歌手

  12. グラスゴー発 〓 トマス・ダウスゴーまた離任、BBCスコティッシュ交響楽団が後任にライアン・ウィグルスワース

  13. ロンドン発 〓 演出家のグレアム・ヴィック、指揮者のジェーン・グラヴァーに「サー」と「デイム」の称号

  14. ベルファスト発 〓 ダニエレ・ルスティオーニが任期満了でアルスター管の首席指揮者を退任

  15. ローマ発 〓 ボチェッリが新型コロナウイルス感染を明らかに

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。