東京発 〓 第19回「東京国際音楽コンクール」はブラジルのジョゼ・ソアーレスが優勝

2021/10/05

9月27日から東京で行われていた第19回「東京国際音楽コンクール」で、ブラジルのジョゼ・ソアーレス(José Soares)が優勝、併せて聴衆賞も受賞した。第2位はフランスのサミー・ラシッド(Samy Rachid)、第3位にはバーティー・ベイジェント(Bertie Baigent)が入賞し、特別賞・齋藤秀雄賞とオーケストラの団員が投票するオーケストラ賞を受賞した。

コンクールは1966年の創設。広く有能な音楽家の発掘、育成に努め、世界の楽壇への活躍を力強く推進すると共に、世界各国との音楽文化交流の推進・発展を目的にしており、創設時は指揮、声楽、室内楽の3部門が置かれたが、現在は3年に一度、指揮部門が行われている。

今回は49の国・地域から過去最多の331名が応募。8ヵ国の14名が書類・ビデオ選考による事前審査を通過し(うち2名が棄権)、9月27日と28日に行われた第一次予選、29日と30日の第二次予選を勝ち抜いた4名が課題曲と自由曲で、新日本フィルハーモニー交響楽団を指揮した。

今回の審査委員長は1970年の第2回のコンクールで第2位となった尾高忠明が務め、シャーン・エドワーズ、広上淳一、オッコ・カム、ライナー・キュッヒル、準・メルクル、ユベール・スダーン、高関健、梅田俊明が審査員を務めた。

優勝したソアーレスは23歳で、現在はサンパウロ大学で作曲も学び、マリン・オルソップ、アレクサンダー・リープライヒ、クラウディオ・クルス等に指揮を師事。2019年のエストニア・パルヌ音楽祭ではパーヴォ・ヤルヴィにも学んでいる。

10写真:Tokyo International Music Competition for Conducting


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. ベルリン発 〓 復帰したブロムシュテットがベルリン・フィルの指揮台に。コンサートはストリーミング配信へ

  2. ブエノスアイレス発 〓 ジャン・レイサム=ケーニックがテアトロ・コロンの音楽監督に

  3. フィラデルフィア発 〓 マリン・オールソップがフィラデルフィア管の首席客演指揮者に

  4. 訃報 〓 カミル・マリネスク(55)ルーマニアの指揮者

  5. ウィーン発 〓 ジョン・ウィリアムズ&ウィーン・フィルのライブCD発売へ

  6. ルクセンブルク発 〓 ルクセンブルク・フィルの次期音楽監督にハンガリーの若手マーティン・ラジュナ

  7. ロンドン発 〓 ターフェルが足首を骨折、当面の出演をキャンセル

  8. 北京発 〓 フィラデルフィア管が中国ツアーをスタート

  9. 東京発 〓 クラシック音楽の専門誌「レコード芸術」が7月号で休刊、70年超の歴史に幕

  10. バルセロナ発 〓 アラーニャ、クルザク夫妻がリセウ大劇場の《トスカ》から撤退、理由は「卑猥な演出」

  11. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場が音楽監督ヤニック・ネゼ=セガンとの契約を延長

  12. グラナダ発 〓 国際音楽舞踏祭の開催の最終判断は5月20日に

  13. ワシントン発 〓 ケネディー・センターが人気ミュージカル「ハミルトン」の上演を断念

  14. モントリオール発 〓 テノールのベン・ヘップナーがラジオのパーソナリティーからの“卒業”を表明、メディア・プレゼンターに転身

  15. ブレゲンツ発 〓 フォアアールベルク響が首席指揮者のレオ・マクフォールとの契約を延長

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。