訃報 〓 ペーター・スヴェンソン(57)ドイツのテノール歌手

2021/08/14
【最終更新日】2023/02/06

ヘルデンテノールとして活躍したドイツのペーター・スヴェンソン(Peter Svensson)が7月29日、ウィーンで亡くなっているのが見つかった。57歳だった。新型コロナウイルスの療養中で、父親が発見したという。ウィーン国立歌劇場などを中心に国際的に活躍した。

ウィーン生まれで、ウィーン少年合唱団のソプラノ・ソリストを経て、ウィーン音楽院とウィーン国立音楽大学で学ぶ、フリッツ・ウール、ジェームズ・キングに師事。リヒャルト・ワグナー協会から奨学金も授与され、その後、ベルリンでライナー・ゴルトベルクとルネ・コロの下で研鑽を積んだ。

1989年に音楽監督のクラウディオ・アバドによってウィーン国立歌劇場に採用されて活躍。その後、ワーグナー作品のヒーロー役を歌うヘルデンテノールとして国際的な活躍の場を広げた。チェコのプラハ国立歌劇場のメンバーも2007年まで16年間務めた。

2007年に肺塞栓症、また、2009年には事故にあったが、ステージにカンバック。最近はワーグナーの歌劇・楽劇を上演しているオーストリアのヴァインフィアテル音楽祭(Weinviertler Festspiele)の共同創設者として起ち上げに加わっていた。

写真:Weinviertler Festspiele





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