指揮者のダニエル・バレンボイム(Daniel Barenboim)の病気療養が長引いている。5月3日にはウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団の5月のヨーロッパ・ツアーの指揮をキャンセルすることが明らかになった。バレンボイムは4月13日、ベルリン州立歌劇場管弦楽団のコンサートを前半でキャンセル。その後、入院して治療中。ツアーは5月5日から13日にかけて、パリ、ミラノ、ミュンヘン、ルクセンブルク、プラハを回る。
79歳のバレンボイムは脊椎手術のため2月6日から演奏活動を休止、休養していたが、3月6日にロシアのウクライナ侵略を受けたベルリン州立歌劇場管弦楽団の「平和のためのコンサート」で現場復帰。しかし、その直後から体調を崩し、3月後半のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートをキャンセルするなど、術後の体調が優れない。今回の入院は2週間を突破。炎症性血管疾患と診断され、医師からツアーへの参加を止められたという。
代役を務めるのは、2023/2024シーズンからフランクフルト歌劇場の音楽総監督に就任するトーマス・グガイス(Thomas Guggeis)。ドイツ・ダッハウ生まれの28歳で、シュトラウビング体育学院を経て、ミュンヘンで物理学と指揮を学び、量子物理学の学士号を取得した。その後、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団のティンパニスト奏者として活動。指揮者に転身してからバレンボイムのアシスタントを務めていた。
写真:Thomas Bartilla
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ベルリン発 〓 バレンボイム入院長引き、5月のウェスト=イースタン・ディヴァン管のツアーの指揮をキャンセル
2022/05/04
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