サンクト・ペテルブルク発 〓 ミハイロフスキー劇場の音楽監督にアレヴティナ・ヨッフェ、ロシア初の女性音楽監督

2021/02/21

サンクト・ペテルブルクの名門劇場ミハイロフスキー劇場(Mikhailovsky Theatre)が音楽監督にアレヴティナ・ヨッフェ(Alevtina Ioffe)を迎えることを発表した。発表によれば、ロシアのメジャーな歌劇場が音楽監督に女性の指揮者を起用するのは初めて、としている。首席指揮者は別に置くことになるという。

ミハイロフスキー劇場は帝政時代の1833年、オペラとバレエ専用の帝室劇場として開場。ソビエト連邦時代は「マールイ劇場」と呼ばれていた。「マールイ」はロシア語で「小さい」の意味。1930に《鼻》、1934年に《ムツェンスク郡のマクベス夫人》というショスタコーヴィチの作品が、また戦後になって1946年にプロコフィエフの《戦争と平和》の初演の場となった。

ヨッフェはモスクワ生まれの41歳。モクスワ音楽院卒業後、ロシア国内で経験を積み、ヨシュカル・オラの歌劇場の首席指揮者を経て、2008年から2011年にかけてモスクワの国立スタニスラフスキー&ネミロヴィチ・ダンチェンコ音楽劇場の指揮者となり、2011年からはモスクワのナタリア・サッツ青少年劇場の首席指揮者を務めている。

写真:Mikhailovsky Theatre


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. シドニー発 〓 オペラハウスが5日に《メリー・ウィドウ》で再開場

  2. コシツェ発 〓 文化大臣が国立劇場と国立美術館の館長を解任したことにスロヴァキアで大きな反発、コシツェ国立フィルの首席指揮者が抗議の辞任

  3. ザールブリュッケン発 〓 マックス・オフュルス映画祭の音楽賞にダーシャ・ダウエンハウアー

  4. ウィーン発 〓 国立歌劇場が無料のストリーミング配信再開、劇場閉鎖に合わせて

  5. ヴェルビエ発 〓 ゲルギエフがヴェルビエ音楽祭オーケストラの音楽監督を辞任

  6. プラハ発 〓 セミヨン・ビシュコフが背中の手術のため、1ヶ月あまり指揮活動を休止

  7. ウィーン発 〓 国立歌劇場が3月第4週のストリーミング配信のラインナップを発表

  8. ストックホルム発 〓 エサ=ペッカ・サロネンが2024年の「ポーラー音楽賞」を受賞

  9. ロンドン発 〓 BBC響が首席指揮者のサカリ・オラモとの契約を延長

  10. ベルリン発 〓 バレンボイムがベルリン州立オペラの音楽監督を退任

  11. プラハ発 〓 チェコの国民劇場が新制作の《ドン・ジョヴァンニ》をライブ・ストリーミング

  12. ベルリン発 〓 バレンボイム入院長引き、5月のウェスト=イースタン・ディヴァン管のツアーの指揮をキャンセル

  13. ジュネーブ発 〓 第76回「ジュネーブ国際音楽コンクール」のピアノ部門でカナダのケビン・チェンが優勝、日本の五十嵐薫子が3位に

  14. アブダビ発 〓 イスラエル・フィルがアラブ首長国連邦を訪問、歴史的コンサート

  15. ザールブリュッケン発 〓 指揮者のインキネンがザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルとの契約を延長

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。