訃報 〓 マルチェッラ・レアーレ(84)米国のソプラノ歌手

2021/01/24
【最終更新日】2023/02/06

米国のソプラノ歌手マルチェッラ・レアーレ(Marcella Reale)が新型コロナウイルスに感染し、17日に亡くなった。84歳だった。世界各地の著名な歌劇場で活躍、オペラの黄金期に欧米だけでなく、南米、オーストラリアでも歌った。1994年から2017年に米国に戻るまで日本に定住し、新国立劇場のコーディネーターを務めるかたわら、さまざまな音楽大学で指導に当たった。

ニューヨークのブルックリン生まれ。両親はイタリア人で、フルブライト奨学金でミュンヘン音楽大学でアルマンド・トカティアン、ロッテ・レーマンに師事した。1957年にハイデルベルク州立劇場でオペラ界にデビュー。1961年にトリエステのヴェルディ劇場にデビューしてから国際的な活躍を始めた。

1970年に「黄金のプッチーニ賞」を米国人として初めて受賞するなど、プッチーニやヴェリズモ・オペラを得意とし、中でも蝶々夫人とトスカは300回以上歌っている。長いキャリアの中で、マリオ・デル・モナコ、フランコ・コレッリ、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラス、ティト・ゴッビ、アルフレド・クラウス、ジョン・ビッカースらと共演。1991年には「マリオ・デル・モナコ賞」を受賞している。

写真:Seattle Opera





関連記事

  1. ケルン発 〓 クリスティアン・マチェラルがWDR交響との契約を延長

  2. シンシナティ発 〓 シンシナティ・オペラがサマーフェスティバルのスケジュールを発表

  3. 訃報 〓 伊藤京子(94)日本のソプラノ歌手

  4. モスクワ発 〓 パヴェル・コーガンがモスクワ国立響の芸術監督と首席指揮者を辞任、ウクライナ侵略受けて

  5. 訃報 〓 ルーゼン・グネス(80)トルコ出身のヴィオラ奏者

  6. ロンドン発 〓 イングリッシュ・ナショナル・オペラ、本拠地をロンドンからマンチェスターに

  7. ニューヨーク発 〓 リンカーン・センターがこの夏で「モーストリー・モーツァルト・フェスティバル」を終了

  8. ベルリン発 〓 ベルリン・フィルが家族向けコンサートを国連難民高等弁務官事務所と共催

  9. 訃報 〓 ヘルムート・ヴィンシャーマン(101)ドイツの指揮者・オーボエ奏者

  10. ヘルシンキ発 〓 シベリウス・コンクールがロシア人二人の参加を取消

  11. 東京発 〓 「全国共同制作オペラ」が2024年度にプッチーニ《ラ・ボエーム》を新制作、指揮は井上

  12. ダルムシュタット発 〓 州立劇場が音楽総監督のダニエル・コーエンとの契約を延長

  13. ブッパータール発 〓 オーストリアの若手指揮者パトリック・ハーンがブッパータール市との契約を延長

  14. サンフランシスコ発 〓 サロネンがサンフランシスコ響の音楽監督を退任、契約が切れる2023/2024シーズンをもって

  15. モデナ発 〓 市立劇場が「パヴァロッティ & フレーニ劇場」に改名

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。