訃報 〓 ルース・ファルコン(77)アメリカのソプラノ歌手

2020/10/12
【最終更新日】2023/02/06

アメリカのソプラノ歌手ルース・ファルコン(Ruth Falcon)が亡くなった。77歳だった。メトロポリタン歌劇場をはじめとする欧米の歌劇場で活躍し、引退後は指導者として活躍した。

ニューオーリンズにあるロヨラ大学、チューレーン大学で学んだ後、1968年にニューオリンズ・オペラ協会の《カルメン》にフラスキータ役で出演してオペラ・デビュー。1974年にはミカエラ役でニューヨーク・シティ・オペラにデビューした。

その後、渡欧してミュンヘンのバイエルン州立歌劇場に専属メンバーとして6年在籍、レパートリーを磨き、その後、ヨーロッパの主要歌劇場に出演を重ねた。帰国後の1989年、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場に《影のない女》皇后役でデビューした。

ドラマティックな役柄を得意とし、メトロポリタン歌劇場には《エレクトラ》のクリソテミス役、《トゥーランドット》のタイトルロール役を歌っている。最後のステージは、1996/1997シーズンの《ヘンゼルとグレーテル》。

引退後は、ニューヨークを拠点にマネス音楽院で後進の指導に務め、母校のチューレーン大学でも教鞭を執った。教え子にアイノア・アルテータ、ダニエル・ドゥ・ニース、ソンドラ・ラドヴァノフスキー、ナディーン・シエラがいる。

写真:YouTube





関連記事

  1. ミュンヘン発 〓 「オペラ・アワード2024」の授賞式がプリンツ・レゲンテン劇場で

  2. ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場の新しい《指環》に暗雲、共同制作のイングリッシュ・ナショナル・オペラへの助成削減で

  3. ベルリン発 〓 ベルリン放送響の首席客演指揮者にカリーナ・カネラキス

  4. ザールブリュッケン発 〓 ザールラント州立劇場が音楽総監督のセバスティアン・ルランとの契約を延長

  5. ミュンヘン発 〓 ドイツ・サッカー界の“皇帝”フランツ・ベッケンバウアーの追悼式でカウフマンが熱唱

  6. パリ発 〓 国立オペラがバスティーユ歌劇場に作曲家サーリアホの記念スペース

  7. ルクセンブルク発 〓 ルクセンブルク市立大劇場が2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  8. 訃報 〓 フレデリック・L・ヘムケ(83)米国のサクソフォン奏者

  9. ピアチェンツァ発 〓 市立劇場が5月16日の再開場を発表、ドミンゴ、ムーティの出演続く

  10. ウィーン発 〓 国立歌劇場が新シーズンの開幕を飾る新制作の《ドン・カルロ》をストリーミング配信

  11. ハンブルク発 〓 新制作《後宮からの逃走》で演出家が交代、ハンブルク州立オペラ

  12. 訃報 〓 ジェーン・マニング(82)英国のソプラノ歌手

  13. モスクワ発 〓 ロシア法務省がピアニストのキーシンを“スパイ”指定

  14. ザルツブルク発 〓 若手指揮者コンクール「カラヤン若手指揮者アワード」に韓国のユン・ハンギョル

  15. ミラノ発 〓 スカラ座が2024/2025シーズンの公演ラインナップを発表

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。