アメリカのソプラノ歌手ルース・ファルコン(Ruth Falcon)が亡くなった。77歳だった。メトロポリタン歌劇場をはじめとする欧米の歌劇場で活躍し、引退後は指導者として活躍した。
ニューオーリンズにあるロヨラ大学、チューレーン大学で学んだ後、1968年にニューオリンズ・オペラ協会の《カルメン》にフラスキータ役で出演してオペラ・デビュー。1974年にはミカエラ役でニューヨーク・シティ・オペラにデビューした。
その後、渡欧してミュンヘンのバイエルン州立歌劇場に専属メンバーとして6年在籍、レパートリーを磨き、その後、ヨーロッパの主要歌劇場に出演を重ねた。帰国後の1989年、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場に《影のない女》皇后役でデビューした。
ドラマティックな役柄を得意とし、メトロポリタン歌劇場には《エレクトラ》のクリソテミス役、《トゥーランドット》のタイトルロール役を歌っている。最後のステージは、1996/1997シーズンの《ヘンゼルとグレーテル》。
引退後は、ニューヨークを拠点にマネス音楽院で後進の指導に務め、母校のチューレーン大学でも教鞭を執った。教え子にアイノア・アルテータ、ダニエル・ドゥ・ニース、ソンドラ・ラドヴァノフスキー、ナディーン・シエラがいる。
写真:YouTube
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