訃報 〓 チャールズ・ウォリネン(81)米国の作曲家

2020/03/15
【最終更新日】2023/02/16

米国の作曲家チャールズ・ウォリネン(Charles Wuorinen)が3月11日、マンハッタンの病院で亡くなった。81歳だった。昨年9月に転倒して入院、合併症を発症して亡くなったという。

ニューヨークを拠点に活動してきた作曲家で、オペラ、オーケストラ、室内楽、ソロの楽器やボーカルの作品など270を超える作品を作曲している。32歳だった1970年、電子音楽《Time’s Encomium》でピュリッツァー賞を受賞している。2017年まで最年少受賞者だった。

初期のスタイルは、シェーンベルクやバビットなどの作家による十二音論やシリアリズムの影響を受けている。その後、米国東海岸で台頭した無調音楽の技法「ピッチ・クラス・セット理論」を主導した「コロンビア楽派」のリーダー的存在となり、「シンプル・コンポジション」の著書もある。

旺盛な作曲活動で知られ、同性愛者のカウボーイを描いた小説で、映画化された「ブロークバック・マウンテン」を基にしたオペラを作曲、2014年にマドリッドのテアトロ・レアルで初演されている。

コロンビア大学やマンハッタン音楽学校などの教員も務めていた。

写真:charleswuorinen.com / Nina Roberts


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. ザールブリュッケン発 〓 ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルの首席クラリネットに19歳の小林りゅうた

  2. パリ発 〓 ミッコ・フランクがフランス放送フィルとの契約を延長

  3. 東京発 〓 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールと沼尻竜典が「第51回ENEOS音楽賞」洋楽部門を受賞

  4. 松本発 〓 小澤征爾が4年ぶりにサイトウ・キネン・オーケストラを指揮、演奏は宇宙の若田光一飛行士へライブ配信

  5. 訃報 〓 アンドリュー・デイヴィス(80)英国の指揮者

  6. 訃報 〓 ミヒャエル・ハンペ(87)ドイツの演出家

  7. ブリュッセル発 〓 モネ劇場が《薔薇の騎士》を無料ストリーミング

  8. フランクフルト発 〓 フランクフルト市立オペラが2022/2023シーズンの公演ラインナップを発表

  9. ソウル発 〓 ヤープ・ファン・ズヴェーデンがソウル市立響の音楽監督に

  10. ロンドン発 〓 新型コロナウイルス感染のアンネ=ゾフィー・ムターがネット上でカルテット演奏

  11. モンテカルロ発 〓 モンテカルロ歌劇場が新制作の《マノン・レスコー》をライブ・ストリーミング、ネトレプコ主演

  12. ホーフ発 〓 ホーフ響の首席指揮者にベルギーの若手マルテイン・デンディーフェル

  13. オーフス発 〓 デンマーク国立歌劇場が音楽監督のクリストファー・リヒテンシュタインとの契約を延長

  14. ヴェルビエ発 〓 ゲルギエフがヴェルビエ音楽祭オーケストラの音楽監督を辞任

  15. ロンドン発 〓 ロンドン響が新シーズン開幕直後に中国、ベトナムへ

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。