ザルツブルク復活祭音楽祭 〓 グバイドゥーリナの曲をさしかえ

2019/03/06

ザルツブルク復活祭音楽祭がロシアの作曲家ソフィア・グバイドゥーリナ(Sofia Gubaidulina)の新作の世界初演を延期した。音楽祭では彼女に作曲を委嘱していた。原因は作品の完成が遅れたこと。今年の音楽祭は4月13日に開幕、22日に閉幕するが、音楽祭の音楽監督のクリスティアン・ティーレマンとドレスデン・シュターツカペレは開幕までにリハーサルを行う十分な時間が取れないという。音楽祭では《神の怒り》とネーミングされた新作を来年の音楽祭で初演することにして、替わりにウェーバー作曲の《祝典序曲》を演奏する。

グバイドゥーリナは1931年、旧ソ連タタール自治共和国(現在のロシア連邦タタールスタン共和国)チーストポリ生まれ。カザン音楽院、モスクワ音楽院で作曲とピアノを学んだ。卒業後は映画音楽の仕事に従事。1974年にローマ国際作曲家コンクールで受賞して注目を集めた。その頃、作曲家仲間と民族楽器を用いた即興演奏グループを結成。1980年に入ると、ヴァイオリンのギドン・クレーメルらが彼女のヴァイオリン協奏曲《オッフェルトリウム》を演奏、それを機に国際的な名声を確立した。しかし、その後も旧ソ連との軋轢は続き、1992年にドイツのハンブルグに移住して旺盛な作曲活動を展開している。

写真:Russkiy Mir Foundation


    もっと詳しく ▷

    音楽祭情報はこちら ▷





関連記事

  1. プラハ発 〓 2019年の「オペラリア」はプラハで開催

  2. プフォルツハイム発 〓 ダグラス・ボストックが南西ドイツ・プフォルツハイム室内管弦楽団の首席指揮者に

  3. ペーザロ発 〓 ロッシーニ・オペラ・フェスティバルが2020年の概要を発表

  4. ダラス発 〓 ダラス・オペラが2019/2020シーズンのラインナップを発表

  5. ミュンヘン発 〓 バイエルン放送交響楽団に新コンサートマスター

  6. ドレスデン発 〓 ザクセン州立歌劇場(ゼンパーオパー)、2018/2019シーズンのラインナップを発表

  7. ハンブルク発 〓 州立歌劇場が2019/2020シーズンの上演ラインナップを発表

  8. ロンドン発 〓 18歳のチェリスト、カネー=メイソンのデビュー・アルバムが快走

  9. ロッシーニ・オペラ・フェスティバル 〓 2019年の音楽祭の概要を発表

  10. パリ発 〓 シャンゼリゼ劇場が2019/2020シーズンの公演ラインナップを発表

  11. オタワ発 〓 ワリス・ジウンタが「ジョン・フリーダ」のCMに

  12. ナポリ発 〓 メータが指揮台に復帰

  13. ヴェローナ音楽祭 〓 2019年のキャスティングを発表

  14. グラフェネッグ音楽祭 〓 2019年の概要を発表

  15. ヌスドルフ発 〓 作曲家ワーグナーの最後の孫が死去

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。