ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場の舞台が故障してセミ・ステージ上演に

2024/03/23

ニューヨークのメトロポリタン歌劇場(Metropolitan Opera)で3月20日、舞台のエレベータが故障し、プッチーニ《トゥーランドット》がセミ・ステージ上演となるハプニングがあった。開演前にピーター・ゲルブ支配人がステージ上で事情説明を行い、チケットの払い戻しが行われた。

ハプニングが起きたのは、午前中に行われたプッチーニ《つばめ》のリハーサル後。メトロポリタン歌劇場には常時、4つのプロダクションのセットが劇場内に置かれており、夜の《トゥーランドット》に向けてセットを交換しようとしたところ、舞台のエレベータが故障し、セットが入れ替えられなくなった。

メトロポリタン歌劇場の《トゥーランドット》は名匠フランコ・ゼフィレッリが1987年に手掛けたもの。中国の宮廷を模した豪華絢爛さで知られ、舞台上には200人近いキャストが登場する。この夜の公演はオクサーナ・リーニフが指揮、3人の廷臣ピン・パン・ポンの家を模したセットを使って上演された。

また、第3幕の有名なアリア“誰も寝てはならぬ”で、カラフ役の韓国人テノールのソクジョン・ベク(SeokJong Baek)のアンコールが行われた。アンコールを許された歌手は過去、ルチアーノ・パヴァロッティ、ファン・ディエゴ・フローレス、ハヴィエル・カマレナの3人しかいないという。

写真:musicalamerica.com


関連記事

  1. ニューヨーク発 〓 ズヴェーデンが2023/2024シーズンでニューヨーク・フィルの音楽監督を退任

  2. ローマ発 〓 ローマ歌劇場が《エルナーニ》を無料ストリーミング

  3. ニューヨーク発 〓 ウクライナ人演奏家集めた「フリーダム・オーケストラ」が欧米をツアー

  4. バルセロナ発 〓 リセウ大劇場が新シーズンから有料のデジタル・プラットフォームを起ち上げ

  5. ウィーン発 〓 ウィーン放送響が中国、韓国ツアーを中止

  6. 訃報 〓 ゲオルク・シュメーエ(81)ドイツの指揮者

  7. ウィーン発 〓 今年は夏の夜のコンサートの無料開放なし、ウィーン・フィル

  8. ミュンヘン発 〓 バイエルン州立オペラが12日まで公演をキャンセル、新型コロナウイルスの感染再拡大で

  9. ロンドン発 〓 ウィグモアホールが公演再開、内田光子も登場

  10. タリン発 〓 エストニア国立響の次期音楽監督にオラリー・エルツ

  11. フライブルク発 〓 市立劇場の次期音楽総監督にアンドレ・デ・リッダー

  12. ミュンヘン発 〓 バイエルン放送がヤンソンスの70枚組みのCDボックスをリリース

  13. アムステルダム発 〓 コンセルトヘボウがリベンジへ、来年5月に「マーラー・フェスティバル」

  14. ハンブルク発 〓 ハンブルク交響楽団がマルタ・アルゲリッチとの公演をライブ配信

  15. シカゴ発 〓 シカゴ響の第11代音楽監督にクラウス・マケラ

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。