ニューヨークのメトロポリタン歌劇場(Metropolitan Opera)で3月20日、舞台のエレベータが故障し、プッチーニ《トゥーランドット》がセミ・ステージ上演となるハプニングがあった。開演前にピーター・ゲルブ支配人がステージ上で事情説明を行い、チケットの払い戻しが行われた。
ハプニングが起きたのは、午前中に行われたプッチーニ《つばめ》のリハーサル後。メトロポリタン歌劇場には常時、4つのプロダクションのセットが劇場内に置かれており、夜の《トゥーランドット》に向けてセットを交換しようとしたところ、舞台のエレベータが故障し、セットが入れ替えられなくなった。
メトロポリタン歌劇場の《トゥーランドット》は名匠フランコ・ゼフィレッリが1987年に手掛けたもの。中国の宮廷を模した豪華絢爛さで知られ、舞台上には200人近いキャストが登場する。この夜の公演はオクサーナ・リーニフが指揮、3人の廷臣ピン・パン・ポンの家を模したセットを使って上演された。
また、第3幕の有名なアリア“誰も寝てはならぬ”で、カラフ役の韓国人テノールのソクジョン・ベク(SeokJong Baek)のアンコールが行われた。アンコールを許された歌手は過去、ルチアーノ・パヴァロッティ、ファン・ディエゴ・フローレス、ハヴィエル・カマレナの3人しかいないという。
写真:musicalamerica.com
ニューヨーク発 〓 メトロポリタン歌劇場の舞台が故障してセミ・ステージ上演に
2024/03/23
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