ロサンゼルス発 〓 ルドウィグ・ゴランソンが映画『オッペンハイマー』の音楽で2度目の作曲賞

2024/03/11

米国映画界最大の祭典、第96回「アカデミー賞」の授賞式が現地時間の3月10日、ロサンゼルスのドルビーシアターで行われ、映画『オッペンハイマー』の音楽で、スウェーデンの作曲家ルドウィグ・ゴランソン(Ludwig Göransson)が2度目の作曲賞を受賞した。

映画『オッペンハイマー』は第二次世界大戦中の米国の原子爆弾開発計画「マンハッタン計画」を指揮した理論物理学者のロバート・オッペンハイマーを描いた作品で、監督はクリストファー・ノーラン。最多の13部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞を含む7部門を受賞した。

ゴランソンはスウェーデン南部リンシェーピング生まれの39歳。ストックホルム音楽大学卒業後の2007年にロサンゼルスに移り、南カリフォルニア大学で映画音楽の作曲法を学ぶ。在学中からTVコメディシリーズ「コミ・カレ!!」の音楽で注目を集めた。

その後、大学で出会ったライアン・クーグラーが在学中に監督した短編映画『Fig』の音楽を担当したのをきっかけに、クーグラーがメガホンをとった『フルートベール駅で』や『クリード チャンプを継ぐ男』などの音楽を手掛け、2018年の『ブラックパンサー』の音楽がグラミー賞とアカデミー賞を受賞した。

ノーラン監督とは2020年の『TENETーテネット』からタッグを組んでおり、『オッペンハイマー』の音楽は、1月の第81回「ゴールデングローブ賞」の作曲賞も受賞している。

今年の作曲賞のノミネート作品は以下の通り。

 『アメリカン・フィクション』 (ローラ・カープマン)
 『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(ジョン・ウィリアムス)
 『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』(ロビー・ロバートソン)
 『オッペンハイマー』(ルドウィグ・ゴランソン)
 『哀れなるものたち』(ジャースキン・フェンドリックス)

写真:Henrik Montgomery / TT


  もっと詳しく ▷


関連記事

  1. バルセロナ発 〓 指揮者のジョセップ・ポンスがリセウ大劇場との契約を延長

  2. グラーツ発 〓 オクサーナ・リーニフが劇場との契約を延長せず

  3. ベルリン発 〓 ベルリン・フィル恒例の「ヨーロッパ・コンサート」、今年は本拠地フィルハーモニーのホワイエで

  4. 訃報 〓 ジェーン・マニング(82)英国のソプラノ歌手

  5. ベルリン発 〓 劇場とホールの閉鎖は4月中旬まで

  6. ソフィア発 〓 国立歌劇場で新シーズン開幕、創立130周年

  7. ベルリン発 〓 ベルリン州立オペラが2022/2023シーズンの公演ラインナップ発表、バレンボイム音楽監督30周年で新しい「リング」が登場

  8. ロンドン発 〓 英国がイングランド全域で厳しいロックダウンを再導入

  9. ニューヨーク発 〓 ピューリッツァー賞の音楽賞にオペラ《オマール》

  10. サンタフェ・オペラ 〓 2021年夏の公演ラインナップを発表

  11. 訃報 〓 ミハイル・ユロフスキ(76)ロシアの指揮者

  12. パリ発 〓 フランスでも新型コロナウイルス禍広がる、文化大臣も感染

  13. 東京発 〓 東フィルが2023シーズンのラインナップを発表

  14. パリ発 〓 フランス国立管弦楽団のソロ・フルート奏者にシルビア・カレッドゥ

  15. シカゴ発 〓 リリック・オペラが2021/2022シーズンの公演ラインナップを発表

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。