ベルリン発 〓 休養していたバレンボイム、ベルリン州立歌劇場の「平和のためのコンサート」で復帰。ウクライナへの連帯を共有

2022/03/03

指揮者のダニエル・バレンボイム(Daniel Barenboim)の現場復帰が決まった。6日に音楽監督を務めるベルリン州立歌劇場で、歌劇場管弦楽団(ベルリン・シュターツカペレ)を指揮する「平和のためのコンサート」で復帰する。79歳のバレンボイムは脊椎手術を受けた2月6日から演奏活動を休止、休養していた。

コンサートはロシアの侵略を受けているウクライナへの連帯を示すもの。冒頭、ウクライナ国歌を演奏、収益は人道支援を行っている国連ウクライナ人道基金(UHF)に寄付される。欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁とドイツ連邦銀行のヨアヒム・ナーゲル総裁も出席、ラジオでも中継されるという。

コンサートではウクライナ国歌の後、シューベルトの交響曲第8番《未完成》、ベートーヴェンの交響曲第3番《英雄》というプログラム。コンサート開催について歌劇場の経営陣とスタッフ全員で「ロシア政府がウクライナに対して開始した戦争について、恐怖とショックを受け、深く懸念しています。この攻撃は、1つの国だけでなく、世界中の平和共存の文化全体を対象としています」とする声明を発表している。

写真:Staatsoper Unter den Linden


    もっと詳しく ▷


関連記事

  1. リューベック発 〓 クラリネットのサビーネ・マイヤーが来年で引退

  2. ウィーン発 〓 ウィーン国立歌劇場など、オーストリアの劇場閉鎖は3月末までに延長

  3. リバプール発 〓 ロイヤル・リバプール・フィルの次期首席指揮者にドミンゴ・インドヤン

  4. ブリスベン発 〓 「オペラ・オーストラリア」が新しい“リング”チクルス

  5. ザルツブルク発 〓 復活祭音楽祭が2026年のベルリン・フィル復帰に合わせ、2030年までの長期計画を発表

  6. ブダペスト発 〓 ブダペスト祝祭管弦楽団が新型コロナウイルスの犠牲者を追悼する演奏会でモーツァルトのレクイエム

  7. グラーツ発 〓 グラーツ歌劇場が首席指揮者を務めるヴァシリス・クリストプーロスとの契約を延長

  8. ワルシャワ発 〓 ワルシャワ国立歌劇場が新制作の《ボリス・ゴドノフ》上演取り止め、ロシアのウクライナ侵略で

  9. ウィーン発 〓 国立歌劇場が新制作の《ファウスト》をストリーミング

  10. リッチモンド発 〓 メニューイン国際ヴァイオリン・コンクールでマリア・ドゥエニャスが優勝

  11. ベルリン発 〓 バレンボイムが「健康上の理由」で、州立オペラの定期演奏会の指揮をキャンセル

  12. ベルリン発 〓 首席フルートのマチュー・デュフォーがベルリン・フィルを退団

  13. バイロイト発 〓 リヒャルト・ワーグナー記念館が《さまよえるオランダ人》の直筆楽譜を初公開

  14. 東京発 〓 新日本フィルが新シーズン、2023/2024シーズンの定期演奏会ラインナップを発表

  15. 浜松発 〓 浜松国際ピアノ・コンクールが第11回の開催中止を発表

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。