ニューヨーク発 〓 ニューヨーク・フィルの楽団員が基本給の25%カットに同意

2020/12/08

ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団(New York Philharmonic)の労使が今後4年間の報酬について合意したと発表した。楽団員は暫定的に基本給の25%カットを受け入れていたが、今回の合意で、これを2023年9月末まで続け、その後、削減を徐々に減らしていくことが決まった。カット額は2023年10月から2024年3月までは20%カット、2024年からは10%カットになるという。

新型コロナウイルスの感染拡大が止まないアメリカでは、ほとんどのオーケストラやオペラが活動中止に追い込まれており、ニューヨーク・フィルも2020/2021シーズンのキャンセルを既に発表している。このため、楽団員の基本給カットに加え、スタッフの40%を解雇。残ったスタッフについても基本給の30%カットを行っていた。

しかし、2020/2021シーズンをキャンセルしたことで、これまでの損失1000万ドルに加え、さらに2100万ドルの損失が出る見通しとなったことから今回の合意を急いでいた。ただ、ニューヨーク・フィルは恵まれた方で、同じリンカーンセンターを本拠地にしているメトロポリタン歌劇場のオーケストラは3月以来無給という状況に陥っており、首席奏者の中には他のオーケストラに移籍する者も出ている。

New York Philharmonic


関連記事

  1. ハンブルク発 〓 ハンブルク州立歌劇場が2020/2021シーズンの公演ラインナップを発表

  2. ウィーン発 〓 国立歌劇場が新制作の《ファウスト》をストリーミング

  3. ウィーン発 〓 国立歌劇場が4月第5週のストリーミング・ラインナップを発表、新制作の《ファウスト》はライブで

  4. リンツ発 〓 マルクス・ポシュナーがブルックナー管の首席指揮者を2026/2027シーズンで退任

  5. リガ発 〓 マルタン・エングストロームがラトビアに新しい音楽祭を創設

  6. パリ発 〓 ミッコ・フランクがフランス放送フィルとの契約を延長

  7. 訃報 〓 ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(87)ロシアの指揮者

  8. パリ発 〓 パリ国立オペラが総監督のニーフとの契約を更改、2031/2032シーズン終了まで任期延長

  9. ハールレム発 〓 北オランダ管の次期首席指揮者のノルウェーのエイヴィン・グルベルグ=イェンセン

  10. チューリッヒ発 〓 チューリッヒ歌劇場が新製作の《サロメ》をライブ・ストリーミング

  11. トロント発 〓 トロント響が歴代の音楽監督5人が共演する特別コンサート

  12. ウィーン発 〓 国立歌劇場が新シーズンの開幕を飾る新制作の《ドン・カルロ》をストリーミング配信

  13. 訃報 〓 エフゲニー・ネステレンコ(83)ロシアのバス歌手

  14. シュトゥットガルト発 〓 コルネリウス・マイスターが音楽総監督を務めるシュトゥットガルト州立劇場との契約を延長

  15. ウィーン発 〓 楽友協会が6月から再開、ウィーン・フィルのコンサートも

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。