世界で最も忙しい指揮者の面目躍如ー。母親危篤の報を受け、当日になって13日のバイロイト音楽祭《タンホイザー》を降板したワレリー・ゲルギエフが、15日夜のザルツブルク音楽祭《シモン・ボッカネグラ》を指揮して現場に復帰、周囲は改めて彼のタフさに驚いているという。
ゲルギエフの郷里は、ロシア連邦を構成する北オセチア共和国の首都ウラジカフカス。《タンホイザー》降板を決めてすぐに現地に向かい、3人兄弟とその子供たちで母の最期を看取ったという。ゲルギエフは陸軍士官だった父を14歳で亡くしており、母タマラさんによって育てられた。
翌14日には葬儀に参列。それからザルツブルクに舞い戻るという強行軍だったが、批判が相次いだ《タンホイザー》とは違い、《シモン・ボッカネグラ》の初日の評判は上々。《タンホイザー》は17日、21日、25日の公演が残っているが、そちらは予定通り指揮するという。
BBC / London Symphony Orchestra
ザルツブルク発 〓 ゲルギエフが《シモン・ボッカネグラ》を指揮して現場復帰
2019/08/17
【最終更新日】2019/08/18
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