ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団が2019/2020シーズンの公演スケジュールを発表した。昨年夏、セクハラ疑惑が浮上した首席指揮者のダニエレ・ガッティを電撃解任したが、今回その後任については発表がなかった。当面は首席指揮者不在の体制が続く。
それもあって、指揮台に迎える指揮者の顔ぶれは多彩。フランツ・ウェルザー=メスト、ダニエル・ハーディング、ヘルベルト・ブロムシュテット、マリス・ヤンソンス、ヤープ・ファン・ズヴェーデン、ガーディナー、エマニュエル・アイム、イヴァン・フィッシャーといった名前が並ぶ。中でも、クリスティアン・ティーレマンが2002年以来、久々に指揮台に立つのが話題。ブルックナーの交響曲第5番を指揮する。
大きなイベントとしては、2020年5月の「マーラー音楽祭」がある。交響曲の全曲演奏が行われるが、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団が担当するのは3番と9番で、指揮はチョン・ミョンフン。他の担当はヤープ・ファン・ズヴェーデン&ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団(1番と2番)、キリル・ペトレンコ&ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(4番と6番)、ダニエル・バレンボイム&ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(5番と7番)、ダニエル・ハーディング&マーラー室内管弦楽団(8番)、イヴァン・フィッシャー&ブダペスト祝祭管弦楽団(大地の歌)。
今年のレジデント・アーティストは、ヴァイオリンのタベア・ツィンマーマンと作曲家のトーマス・アデスの二人。ジャニーヌ・ ヤンセン、ラン・ラン、ジャン=イヴ・ティボーデ、トルルス・モルク、シモーネ・ラムスマといったアーティストの出演が予定されている。
ヨーロッパ域内の演奏旅行も多い。コンサートが予定されているのは、ベルリン、ドルトムント、ブカレスト、ルクセンブルク、パリ、エッセン、ケルン、ウィーン、それにグラフェネック音楽祭への客演。また、日本と台湾へのツアーが11月に予定されている。同行する指揮者はパーヴォ・ヤルヴィ。
現代作品への取り組みにも相変わらず積極的で、2019/2020シーズンはデトレフ・グラナート、ヴォルフガング・リーム、マルタイン・パディング、テオ・ファーベイといった作曲家の作曲を取り上げる他、トーマス・アデス、ジェラルド・バリー、ブレット・ディーン、ジョルジュ・レンツらの作品のオランダ初演も手掛ける。
写真:Royal Concertgebouw Orchestra
アムステルダム発 〓 ロイヤル・コンセルトヘボウ管が2019/2020シーズンの公演スケジュールを発表
2019/02/26
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