びわ湖クラシック音楽祭 〓 2019年のプログラムを発表

2019/02/21

びわ湖ホールが20日、4月末に行う「近江の春 びわ湖クラシック音楽祭」の詳細を発表した。それによると、2019年の音楽祭のテーマは、“神よ、平和を与えたまえ”。ヴェルディの歌劇《運命の力》第4幕のアリアのタイトルから採用された。この日の会見には、山中隆館長、沼尻竜典芸術監督が出席。タイトルについて沼尻は「音楽の力はとてつもなく大きい。こんな時代だからこそ、皆で奏で、そして歌い、会場のお客様と世界へ祈りを届けることができたら」。会期は4月27日、28日の土日の2日間で、会期中にびわ湖ホールとその周辺で20分から80分のコンサートが約60公演行われる。そのおよそ半数が無料という。

出演アーティストは、声楽陣は福井敬、幸田浩子らが顔を揃える。原作がコクトーの戯曲で、登場する歌手は一人というプーランクの歌劇《声》が演奏会形式で上演され、砂川涼子が出演する。舘野泉、原田節、コンスタンチン・リフシッツ、ユリアン・シュテッケルからミュンヘン国際コンクール(Internationaler Musikwettbewerb der ARD))で第1位を獲得した「葵トリオ」といった若手まで多彩。一方、夕闇迫る湖畔で行われる野外コンサートは、2019年はモーツァルトのレクイエムを取り上げ、「かがり火コンサート」になる。

沼尻は音楽祭について「大学の学園祭のような賑わいの中で本格的なクラシック・コンサートを提供したい」と改めて強調。そのため、会期中、湖畔には屋台を並べ、メインロビーでは滋賀県内の老舗による和菓子や日本酒を販売したり、音楽祭限定メニューも登場させたいという。親と赤ちゃんが一緒に楽しめる「0歳児からのコンサート」といった地元密着のイベントが多いのも特徴。また、会見では、既に発表されているスケジュールの一部変更も発表された。変更があるのは、仲道郁代(ピアノ)、佐藤晴真(チェロ)、増山頌子(チェロ)ほか。

写真:Biwako Hall Foundation


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