訃報 〓 ギュンター・ピヒラー(85)オーストリアのヴァイオリン奏者・指揮者 / アルバン・ベルク弦楽四重奏団の第一ヴァイオリン奏者

2026/04/26
【最終更新日】2026/04/27

オーストリアのヴァイオリン奏者で、指揮者としても活躍していたギュンター・ピヒラー(Günter Pichler)が24日、自動車の衝突事故で亡くなった。85歳だった。1970年にアルバン・ベルク弦楽四重奏団を結成、第一ヴァイオリン奏者を務め、世界最高峰の弦楽四重奏団としての名声を確立した。1989年からは指揮者としても活動した。

オーストリア北部クーフシュタインの生まれ。15歳でウィーン国立音楽大学(現在のウィーン国立音楽舞台芸術大学)に入学、18歳の時にヴォルフガング・ザヴァリッシュの招きでウィーン交響楽団のコンサートマスターに就任した。その3年後、21歳でヘルベルト・フォン・カラヤンによりウィーン・フィルハーモニー管弦楽団に引き抜かれた。

1970年、アルバン・ベルク四重奏団を結成、2008年に解散するまで第一ヴァイオリン奏者を務めた。4人は卓越したアンサンブルで極めて完成度の高い演奏、ウィーンの伝統に安住せず、現代音楽に積極的に取り組みんだことで、それまでの弦楽四重奏団の在り方を変えたとされる。

その後、1989年にウィーンのコンツェルトハウスでウィーン室内管弦楽団を指揮して指揮者としてデビュー。さまざまなオーケストラに客演を重ね、日本でもオーケストラ・アンサンブル金沢で首席客演指揮者を努めた(2001ー2006)。

また、1963年から2009年まで母校の、1993年から2012年までケルン音楽舞踊大学で教授を務めた。2007年には、マドリードのソフィア高等音楽院の室内楽科長に任命されるなど後進の指導にも熱心で、多くの門下生を音楽界に輩出した。

写真:Orchestra Haydn



関連記事

  1. ウィーン発 〓 国立歌劇場の「オーパンバル」、ハーディングの代役にコンロン

  2. ザルツブルク発 〓 ローランド・ビリャソン、芸術監督務める音楽祭「モーツァルト週間」との契約を延長

  3. ウィーン発 〓 作曲家ジョン・ウィリアムズがついにウィーン・フィルを指揮

  4. ブレゲンツ発 〓 ブレゲンツ音楽祭に1,000万人目の来場者

  5. ウィーン発 〓 話題の《ピーター・グライムズ》で国立歌劇場合唱団に19人の陽性反応、あわや上演中止の危機に

  6. ウィーン発 〓 指揮者のフランツ・ヴェルザー=メストがウィーン・フィルの名誉会員に

  7. ウィーン発 〓 アンナ・ネトレプコが米国に復帰、パームビーチ・オペラに出演

  8. 訃報 〓 レイモン・ギヨー(94)フランスのフルート奏者

  9. リンツ発 〓 ブルックナー管の次期首席指揮者にオーストリアの指揮者クリストフ・コンツ

  10. ザルツブルク発 〓 復活祭音楽祭、2021年は会期短縮して《トゥーランドット》の上演を中止

  11. ザルツブルク発 〓 ロバート・ウィルソン演出の《メサイア》で2020年のモーツァルト週間が開幕

  12. 訃報 〓 アントニオ・メネセス(66)ブラジルのチェロ奏者

  13. 訃報 〓 カルステン・サブロヴスキ (60)ドイツのバス歌手

  14. ブレゲンツ音楽祭 〓 新制作の《アルジェのイタリア女》の上演を断念、上演陣のコロナ陽性反応受け

  15. ザルツブルク復活祭音楽祭 〓 10月に延期

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。