ザルツブルク発 〓 聖霊降臨祭が公演ラインナップを発表、山田和樹も指揮台に

2023/01/25

ザルツブルク聖霊降臨祭音楽祭が2023年の公演ラインナップを発表した。音楽祭の芸術監督はメゾ・ソプラノ歌手のチェチーリア・バルトリが2012年から務めており(任期は2026年まである)、発表によると、2023年は5月26日から29日の開催。

2023年の音楽祭は「オルフェオ」がテーマ。それに合わせ、グルック《オルフェオとエウリディーチェ》のイタリア語版とフランス語版、モンテヴェルディ《オルフェオ》、ハイドン《哲学者の魂、またはオルフェオとエウリディーチェ》の4作品が上演される。

新制作のイタリア語版の《オルフェオとエウリディーチェ》はクリストフ・ロイの演出で、バルトリ自らが出演。ジャンルカ・カプアーノ指揮、クリストフ・ロイの演出で、メリッサ・プティ、マディソン・ノノアらが共演する。これは夏の音楽祭でも上演されることが決まっている。

また、フランス語版は山田和樹がカメラータ・ザルツブルグを指揮。こちらはバレエの要素を強く打ち出しており、演出・振付をバレエ界の大御所のジョン・ノイマイヤーが担当。彼が率いるハンブルク・バレエ団のエドウィン・レヴァツォフ、アンナ・ラウデールというプリンシパルらが出演する。

一方、モンテヴェルディは人形劇として上演され、ハイドンは演奏会形式による上演。バルトリに加え、トーマス・ハンプソン、ローランド・ビリャソン、メリッサ・プティが顔を揃える。

シーズンの最後を飾るのは、指揮者ダニエル・バレンボイムの80歳を祝う音楽会。バルトリ以下、マルタ・アルゲリッチ、ラン・ラン、ソーニャ・ヨンチェヴァ、プラシド・ドミンゴ、ヴィラゾンらが顔を揃え、ズービン・メータ指揮がフィレンツェ歌劇場管弦楽団を指揮する。

写真:Salzburger Festspiele / Fabrice Demessence

  音楽祭プロフィールはこちら ▷


関連記事

  1. ウィーン発 〓 国立歌劇場の「オーパンバル」にアイーダ・ガリフッリーナとピョートル・ベチャワが出演

  2. リヒャルト・シュトラウス音楽祭 〓 アレクサンダー・リープライヒが芸術監督を辞任

  3. グラインドボーン発 〓 音楽祭が2023年の国内ツアーをキャンセル

  4. ザルツブルク復活祭音楽祭 〓 ネトレプコ主演の《トゥーランドット》はコンサート形式で

  5. ブレゲンツ発 〓 オーストリアのブレゲンツ音楽祭が「開催めざす」

  6. ザルツブルク発 〓 モーツァルト週間が2026年に新制作の《魔笛》を上演

  7. ラ・コート=サンタンドレ発 〓 指揮者のガーディナーが公演に出演した歌手に暴行、謝罪

  8. エクス=アン=プロヴァンス発 〓 夏のフェスティバルが2024年の公演ラインナップを発表

  9. ロンドン発 〓 BBCプロムス最終日の「ルール・ブリタニア」などの歌詞なし演奏めぐり論争勃発

  10. ウィーン発 〓 フォルクスオーパーでオーストリア音楽劇場賞の受賞式

  11. 宮崎発 〓 宮崎国際音楽祭が2023年の概要を発表

  12. バイロイト音楽祭 〓 2023年の新制作はバーチャル・リアリティーによる《パルジファル》

  13. ナント発 〓 音楽祭ラ・フォル・ジュルネ、政府から突然予算をカットされる

  14. ウィーン発 〓 国立歌劇場が代役を確保できず、アリベルト・ライマンの《メデア》の再演を断念

  15. ルツェルン発 〓 ルツェルン音楽祭が藤田真央の音楽祭デビューを無料ストリーミング配信

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。