ロシアの首都モスクワを本拠地とするスヴェトラーノフ記念ロシア国立交響楽団が芸術監督にフィリップ・チシェフスキー(Philip Chizhevsky)を迎えると発表した。2021年に芸術監督に就任したばかりのヴァシリー・ペトレンコがロシアのウクライナ侵略をめぐって2022年に退任してから空席になっていた。
国立響は1936年に設立された団体で、ソビエト連邦時代はソビエト国立交響楽団と呼ばれていた。初代の芸術監督はアレクサンドル・ガウクで、1965年から2000年にかけて名指揮者エフゲニー・スヴェトラーノフの薫陶を受け、骨太の音楽を聴かせるソビエトを代表するオーケストラとして名を馳せ、2006年から彼の名前を戴いている。その後、ワシーリー・シナイスキー(2000ー2002)、マーク・ゴレンシュタイン(2002ー2011)、ウラディーミル・ユロフスキ(2011ー2021)が首席指揮者を務めてきた。
チシェフスキーはモスクワ生まれの39歳。モスクワ音楽院で学んだ後、2008年の「全ロシア指揮者コンクール」で優勝、その年、「クエスタ・ムジカ・アンサンブル」を結成し、グネーシン音楽大学芸術監督兼合唱団指揮者・指揮科講師に就任した。2014年には、ボリショイ劇場の第1回「バロック・フェスティバル」の音楽監督を務め、その後、ロシアのオペラ、オーケストラを幅広く指揮してしている。
写真:meloman.ru
モスクワ発 〓 スヴェトラーノフ記念ロシア国立響の芸術監督に39歳のフィリップ・チシェフスキー
2024/08/30
- コメント: 0
この記事へのコメントはありません。