11月29日にはプッチーニの命日。その没後100年を記念して、ミラノ・スカラ座ではガラ・コンサートを予定していたが、急きょピアノ伴奏によるリサイタルに切り替えられた。公演は音楽監督のリッカルド・シャイーが指揮するオーケストラをバックに、アンナ・ネトレプコ、ヨナス・カウフマン、マリアンジェラ・シチリア、ルチアーノ・ガンチが共演する予定だった。
原因はオーケストラと合唱団の一部のメンバーがストライキに参加したこと。イタリアでは雇用主は誰が組合員か把握できず、予定したメンバー全員が揃うかどうか開演時刻まで待たねばならず、この日も午後8時に欠員が判明。5分後に総裁のドミニク・マイヤーが舞台に出て説明に当たった。
マイヤーは「オーケストラと合唱団の団員の一部がストライキに参加しているため、本日の演奏は不可能に」と説明。続けて、「もう少し時間をいただけるなら、ホワイエでのプロセッコと代替のコンサートをご用意します」と述べ、9時20分からピアノ伴奏によるコンサートをスタートさせた。
今回のストライキは、イタリア全土の公共事業従事者によるゼネラル・ストライキで、フィレンツェ歌劇場のオーケストラ、合唱団も参加。こちらもフランチェスコ・ランツィロッタ指揮のプッチーニ没後100年を記念したコンサートが中止されている。
写真:Luciano Ganci
ミラノ発 〓 スカラ座のプッチーニ没後100年記念コンサートがピアノ伴奏に、オーケストラらのストライキで
2024/12/02
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