胆管がんの闘病中であることを今月初めに自ら明らかにしたアメリカのテノール歌手、ステファン・グールド(Stephen Gould)が亡くなった。61歳だった。国際的な活躍で知られるグールドはこの時の声明で、余命10ヵ月という宣告を受けていることを明らかにしていた。
グールドは米国ヴァージニア州生まれの61歳。力強く、ドラマチックな声を意味する「ヘルデンテノール」を代表する一人で、ワーグナー作品を中心に国際的に活躍。ワーグナーの“聖地”として知られるドイツのバイロイト音楽祭には2004年のデビュー以来、100回を超える出演を重ねていた。
ただ、この夏の音楽祭では、《神々の黄昏》のジークフリート、《トリスタンとイゾルデ》のトリスタン、《タンホイザー》のタンホイザーにキャスティングされていたもののすべて降板。音楽祭閉幕直後に声明を発表して引退を表明すると同時に、闘病中であることを公表していた。
写真:Bayreuther Festspiele
この記事へのコメントはありません。