ニューヨーク発 〓 テノール歌手のステファン・グールドが胆管がんとの闘病を告白

2023/09/06
【最終更新日】2023/09/21

8月末に突然の引退を表明した米国のテノール歌手ステファン・グールド(Stephen Gould)が自身のWEBサイトに声明を掲載、引退の理由に胆管がんとの闘病があったことを明らかにした。声明によると、既に余命10ヵ月の宣告を受けているという。

グールドは米国ヴァージニア州生まれの61歳。力強く、ドラマチックな声を意味する「ヘルデンテノール」を代表する一人で、ワーグナー作品を中心に国際的に活躍。この夏のドイツ・バイロイト音楽祭では、《神々の黄昏》のジークフリート、《トリスタンとイゾルデ》のトリスタン、《タンホイザー》のタンホイザーにキャスティングされていたが、すべて降板している。

声明は以下の通り。

ファンの皆さん、応援してくださる皆さんへ:

バイロイト音楽祭が終わるのを待っていました。私は、ヴェルクシュタット(※注 実験工房、バイロイトを意味すると思われる)が卓越性を目指して努力を続けていることに、喜びと称賛の念を抱いています。

私は胆管がんを合併していると診断されました。胆管がんは致命的な病気で、余命は数ヶ月から10ヶ月です。治療法はありません。

バイロイトには、この偉大な音楽家の作品の演奏について、私が知りたかったことをすべて教えてくれたことに感謝している。

多くの思い出とともに … ステファン・グールド

写真:BKA / Valerie Alwarich


  もっと詳しく ▷


関連記事

  1. クリーヴランド発 〓 クリーヴランド管が3月から6月にかけての公演をキャンセル

  2. エディンバラ発 〓 ヴァイオリンのニコラ・ベネデッティがスコッチ・ウィスキー「ザ・マッカラン」のイメージ・キャラクターに

  3. ウィーン発 〓 ウィーン・フィルが総裁二人に名誉会員の称号

  4. ミラノ発 〓 スカラ座は7日の新シーズン開幕に向けて準備万端、ネトレプコも肩の手術から現場復帰

  5. シュヴェリーン発 〓 メクレンブルク州立劇場、コーミッシェ・オーパーもシーズン終了

  6. ハンブルク発 〓 ドホナーニにハンブルク市から「ブラームス・メダル」

  7. ベルリン発 〓 州立歌劇場が新制作の《イェヌーファ》をライブ・ストリーミング

  8. 静岡発 〓 プロ・オーケストラ「富士山静岡交響楽団」が発足、静岡交響楽団と浜松フィルの合併で

  9. ニューヨーク発 〓 ピューリッツァー賞の音楽賞にオペラ《オマール》

  10. ローマ発 〓 Rai5、2月第2週のストリーミング配信のラインナップを発表

  11. ウィーン発 〓 ウィーン響が鉄道での移動を優先、「カーボン・ニュートラル」の取り組みで

  12. 訃報 〓 ミヒャエル・ギーレン(91)ドイツの指揮者

  13. 東京発 〓 新国立劇場が6月、7月の公演中止を発表

  14. ケムニッツ発 〓 市立劇場の音楽総監督にベンヤミン・ライナース

  15. 訃報 〓 クリスティアン・シュターデルマン(60)ドイツのヴァイオリン奏者

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。