大物ピアニストのマウリツィオ・ポリーニが21日、ザルツブルク音楽祭のリサイタルを直前にキャンセルした。音楽祭の発表によると、午前11時からの演奏前に病院で「急性心血管障害」と診断され、医師から演奏が止められたという。
音楽祭では急きょ、音楽部門の監督を務めるマルクス・ヒンターホイザーが祝祭大劇場で満員の聴衆に向かって急なキャンセルを詫びたという。
ポリーニはイタリア・ミラノ生まれの80歳。音楽祭では1995年から、自身の企画による連続演奏会「ポリーニ・プロジェクト」を続けており、この日は80歳を祝う演奏会でもあり、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ28番、29番《ハンマークラヴィーア》、バガテルなどを演奏することになっていた。
また、演奏後、半世紀にわたる出演に音楽祭から名誉会員のタイトルが授与される予定だった。
今年の音楽祭では5日、やはりピアノのエフゲニー・キーシンが腰の不調でリサイタルへの出演をキャンセルした。この時はユジャ・ワンが代役を務め、音楽祭のリサイタル・デビューを飾っている。
写真:Salzburger Festspiele / Marco Borrelli
ザルツブルク発 〓 ポリーニが音楽祭のリサイタルを直前にキャンセル
2022/08/22
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